過去の特集・情報

セメント新聞

[2021.6.7]

 

20年度セメント系固化材需要、2・9%減の769万㌧

セメント協会はこのほど、2020年度のセメント系固化材需要を集計、前年度比2・9%減の768万8千㌧で、2年連続のマイナスとなった。前年度実績を下回ったものの、800万㌧近い高い需要水準を維持している。12年度以降は16年度まで5年連続で700万㌧台で推移し、17年度は初めて800万㌧を超えるとともに高炉セメントの販売量を上回り、18年度は845万4千㌧とさらに伸長。19年度は4年ぶりに前年度を下回ったが、790万㌧超だった。六価クロム溶出抑制型の特殊土用は517万7千㌧で3・4%減少したが、5年連続で500万㌧を超えた。構成比は全体の67・3%を占め、前年度と比べ0・4ポイント下がった。

 

 

4月の全国生コン出荷、微減ながら関東、近畿堅調

4月の全国生コンクリート出荷量(全生連調べ、員外社分推計含む)は640万5千㎥で、前年同月を0・7%とわずかに下回った。全国的には出荷の低迷が続く地区も多いものの、関東一区と近畿の2大需要地が復調の兆しをみせており、4月は全体として比較的堅調なスタートとなった。とくに、新型コロナの影響もあって低調だった民需は、遅れたり止まったりしていた再開発やホテル建設などが動き出したこともあって前年同月比3・0%増の414万7千㎥となり、2カ月連続のプラス。ただし官公需は低迷を脱しておらず、6・9%減の225万8千㎥。この結果、官公需と民需の構成比がさらに拡大し、35・3対64・7となっている。

 

 

製品メーカー9社の21年3月期決算、4社が増収営業増益

土木用コンクリート製品メーカー9社の2021年3月期決算がこのほどまとまった。ジオスター、ヤマウホールディングス、ヨシコン、ヤマックスの4社が増収営業増益となり、ベルテクスコーポレーションは減収増益、スパンクリートコーポレーションは増収も赤字に、残りの3社が減収減益となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で民間設備投資が冷え込む一方、堅調な公共工事では受注をめぐる競争が激化して依然厳しい状況が続くなか、高付加価値製品や得意分野への注力により、利益率や生産性の向上に努めた企業が大きく数字を伸ばした。

 

 

特集

コンクリート用化学混和剤協会

コンクリート用化学混和剤の普及に努めているコンクリート用化学混和剤協会(岩永豊司会長)は混和剤関連JISの見直しや制定に取り組んでおり、2019年度に組織した収縮低減剤の品質、試験方法に関するJIS原案作成委員会の活動成果は、20年10月のJIS A6211「コンクリート用収縮低減剤」公示に結実した。近年、コンクリートおよびコンクリート構造物に対する社会的な要請は年々高度化・多様化しているが、現在のコンクリート技術の進歩、イノベーションについては各種化学混和剤の活躍を抜きに語ることができない状況となっている。昨今は生産性向上やカーボンニュートラルがとくに喫緊の課題となっており、今後も化学混和剤が主要な役割を担うことが期待されている。同協会の総会に合わせた本特集では、岩永会長に化学混和剤をとりまく直近の状況や今後の課題、同協会の新型コロナ禍での活動状況などについてご寄稿いただいた。併せて、日本建築学会材料施工委員会の高流動コンクリート研究小委員会で主査を務める鹿毛忠継建築研究所材料研究グループグループ長に、日本建築学会における「高流動コンクリートの材料・調合・製造・施工指針」の改定状況についてご寄稿いただいた。

 

 

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[2021.5.31]

 

4月のセメント国内販売、横ばいの317万1千㌧

4月のセメント国内販売は前年同月比0・6%減の317万1千㌧でほぼ横ばいとなった。セメント協会の集計。5月は25日現在で1日あたり1・5%減となっている。内需は2019年度以降、建設現場の人手不足に起因する工期の長期化や着工の遅れ、天候不順の影響等で低調が続き、20年度に入ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う直接、間接的な影響もありさらに落ち込んだ。21年度はほぼ横ばいでスタートしたが、新型コロナウイルスの収束の時期が見えないこともあり、先行きは不透明だ。

 

 

東京地区生コン協組、スライド改定議論開始

東京地区生コンクリート協同組合(斎藤昇一理事長)は24日、東京都中央区の同協組会議室で第45回通常総会を開催した。2020年度事業報告・決算、21年度事業計画・収支予算などすべて議案を審議・承認した。任期満了に伴う役員改選とその後にウェブ上で開催した臨時理事会において、すべての正副理事長の再任を決めた。21年度の重点課題として「構造改善の推進」を含む4項目を挙げたほか、個別のチームにより検討を進めていく「特別課題」を4項目定めている。

 

 

パイル大手4社21年3月期は3社が減収営業減益

コンクリートパイル大手4社の2021年3月期決算が出そろった。コンクリートパイル業界は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う民間建設工事の遅延や中止などにより、ここ数年パイル需要をけん引している物流倉庫を除いて低調に推移した。業界全体の出荷量減少を受けて、大手4社のうち日本コンクリート工業を除く3社が減収となった。収益面も悪化し、3社が営業減益となったが、日本コンクリート工業は黒字に転換している。

 

 

特集

セメント記念日

明治8年(1875年)5月19日にわが国で初めてセメントが製造されたことにちなみ、それから100周年の1975年(昭和50年)にセメント新聞社は5月19日を「セメント記念日」と制定し、以来、毎年「セメント記念日特集」を発行している。本特集では、従業員の労働環境改善や健康増進に向けた取り組みを積極的に推進することで働きやすい快適な職場を実現し、従業員の定着率向上や仕事に対するモチベーションアップ、将来を担う人材の安定採用につなげるなど、特長的な取り組みを行っているセメント・コンクリート関連企業・団体を紹介する。これにより、業界で働く従業員の会社や仕事に対する満足度向上、将来の人材確保等に役立つヒントとするため企画した。

 

 

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[2021.5.24]

 

セメント5社21年3月期、需要減で国内セメント部門は4社減収

セメント5社の2021年3月期連結業績が14日までにまとまった。国内セメント部門は新型コロナウイルスの直接的な影響は限定的だったものの、建設現場の人手不足に起因する工期の長期化や天候不順の影響等を受けて、セメント内需や生コンクリート需要が低調に推移したため、4社が減収となった。セメント部門は、石炭価格が低位で推移しエネルギーコストが下がった効果により4社が増益。22年3月期は、新型コロナの感染拡大の収束の時期が読めないため需要の先行きが不透明だ。

 

関東一区の4月生コン出荷、需要回復へ好発進

関東一区の主要生コン10協組の4月の出荷実績は、前年同月を10%以上上回り、7協組がプラス、うち6協組は二ケタの大幅な増加をみた。プラス幅が大きくなった背景には、前年4~5月ごろに著しく悪化した出荷状況の反動もあるが、そろそろ需要回復が本格化するとする見方も強まっている。関東一区では新型コロナの影響などにより昨年度、一昨年度から多くの工事が遅れがちとなっており、このうち施工者や発注者の都合で「もう遅らせられない」物件が、今年度ごろから多く動き出す見通しという。4月は新年度の需要回復に向けて好発進となったが、夏に向けて輸送車両のひっ迫が再び深刻化すると懸念する声も出ている。

 

建築製品3社の21年3月期は、工事遅延響き全社減収

大手建築用セメント製品メーカー3社の2021年3月期決算がまとまり、3社すべてが減収となった。新型コロナウイルスの感染症拡大により、新設住宅着工戸数をはじめ民間建築需要が減少するなかで、建設工事の遅延や中断などが発生しており、建築分野は厳しい状況が続いている。損益面ではニチハとエーアンドエーマテリアルが営業減益。ノザワは主力の押出成形セメント板「アスロック」の売り上げ増による数量効果とコストダウンの推進により営業増益となっている。

 

 

特集

セメント用耐火物

耐火物は1450℃の高温環境下で稼働するキルンをはじめとするセメント工場の安定操業を支える材料であり、代替原燃料の使用拡大に伴い、供用環境は厳しさを増している。このため耐火物メーカー各社は、長寿命・環境配慮型などの製品や技術開発に努めている。耐火物技術協会は今月24日に都内で「セメント用耐火物研究会」を開催する。昨年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となり、今回は昨年度の「第36回」と今年度「第37回」を合わせて行う。同技術協会の小形昌徳会長(品川リフラクトリーズ常務執行役員)と深見則貴セメント用耐火物研究会幹事長(AGCプライブリコ西日本支店福岡営業所長)に耐火物業界の現状や同協会の活動状況、セメント用耐火物研究会の概要などをお聞きした。あわせて耐火物の施工を担う築炉会社のうち小代築炉工業と村上建設工業の2社の概況を紹介する。

 

セメント技術大会

セメント協会は「第75回セメント技術大会」を5月26日~28日にオンライン形式で開催する。セメント化学、土木、建築の3分野から研究発表が行われる学術大会としては国内最大で、2001年からはセメント製造技術シンポジウムも同大会に一本化され、その内容は一層充実している。同大会を運営するセメント協会技術委員会の動向について関根福一委員長(住友大阪セメント社長)にお聞きするとともに、橘高義典論文賞選考委員長(東京都立大学教授)に第49回論文賞の概要や最近の論文の傾向などを解説していただいた。併せて、セメント協会会員各社の研究・技術開発の動向について概要を紹介する。

 

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[2021.5.17]

 

住友大阪セメント、新社長に諸橋取締役

住友大阪セメントは13日、同日開催の取締役会において諸橋央典(もろはし・ひろつね)取締役常務執行役員が社長に昇格する人事を決めた。6月29日開催予定の定時株主総会およびその後の取締役で正式に決定する。関根福一社長は代表権のない会長に就く。

 

福山北部生コン、新プラント完成

福山北部生コン(広島県福山市神辺町川北1825―1、高田浩平社長/博多充宏副社長)はこのほど新プラントおよび新社屋を建設し、10日から本格稼働を開始した。同社は美建工業(高田浩平社長)と福山共同生コン(博多充宏社長)の共同出資により2011年6月に設立。旧プラントは01年8月に福山共同生コンが総成土建から買収したもので、建設工事の低迷による生コン需要の減少に対応すべく、当時の美建工業本社工場と福山共同生コン神辺工場が新会社へ事業譲渡し、11年に2工場での稼働を開始。翌12年4月に神辺工場に集約して生コン供給をスタートした。

 

旭コンクリート工業、新ボックス型アグアの全国普及目指す

旭コンクリート工業は4月14日、愛知県江南市で進められていた雨水貯留槽「新ボックス型アグア」の講習会と施工見学会を江南市民文化会館で開催した。同社が組織する日本雨水貯溜システム協会・新ボックス型アグア工法部会の11社が参加、頂版スラブの設置作業を見学した。

 

 

特集

石灰石鉱業協会大会

石灰石鉱業協会(関根福一会長、88社107鉱山)は5月25~26日、オンラインで第80回石灰石鉱業大会を開催する。会員間の技術交流や情報交換を図るため、石灰石の生産効率化や安定生産に向けた取り組みを中心に2日間で合計12題の会員の受賞講演、特別講演、研究奨励金成果報告等を予定する。石灰石鉱山は向け先の需要の増減に対応するべく柔軟な生産体制を構築し、安定操業を継続するための開発工事を着々と進めている。ここでは大会の概要や協会活動、最新の鉱山機械や設備を紹介。住友大阪セメントグループの秋芳鉱山を取り上げる。

 

神奈川生コンクリート協同組合創立50周年

神奈川生コンクリート協同組合(大久保健理事長)は2020年7月に創立50周年の節目を迎えた。コロナ禍の影響により祝賀行事等は延期を余儀なくされている状況だが、首都圏の中心協組の一つとして、半世紀の長きにわたって生コンの安定供給と組合員の健全経営を支え、需要の低迷期や六会問題など様々な困難も乗り越えて到達した大きな節目だ。大久保理事長をはじめ協組執行部に、次の飛躍への課題や展望などをお聞きした。

 

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[2021.5.3]

 

20年度全国生コン出荷、2年連続でピーク以降最低更新

2020年度の全国生コンクリート出荷量は7818万㎥となり、1990年度のピーク時以降で最低だった前年度実績を377万9千㎥、4・6%下回るとともに、8000万㎥の大台を割り込んだ(全生連調べ、員外社推計含む)。ピーク時と比べるとわずかに4割を下回る水準となっている。18年度下期から続く全国的な停滞に新型コロナが追い打ちをかけた。一昨年に大きな台風被害のあった関東二区が約6%増となるなど、一部地域では需要が跳ね上がる一方、特需がピークアウトした北陸地区などは大幅な反動減に見舞われた。需要の減退が進んだことで、新幹線や高速道路の整備、災害復旧など大型プロジェクトや特需の影響が相対的に大きくなり、出荷の堅調と停滞が乱高下する傾向が強まっている。

 

関東一区の生コン市況、横浜など上伸

経済調査会は4月上旬の調査に基づき、関東一区の複数の地区の生コン表示価格を引き上げた。このうち横浜および川崎東部は400円上伸して1万2400円となった(18‐18‐20)。神奈川生コンクリート協同組合(大久保健理事長)が2018~19年に実施した計1500円の値上げの積み残し分が反映されたものと見られる。ただし、同協組は昨年9月にも1000円値上げを実施している。新型コロナの影響で思ったようにPR活動ができなかったことに配慮して3カ月条項の適用期間を延長した経緯があるものの、現在までに値上げの一部が着実に浸透している。近い将来にさらなる表示引き上げが期待される。

 

グランデージなど木造住宅基礎のPCa化促進

住宅用プレキャスト基礎メーカーのグランデージ(石川県宝達志水町、清水昌彦社長)とジャパンホームシールド(東京都墨田区、斉藤武司社長・以下JHS)は、木造住宅用PCa(プレキャスト)基礎工法である「アイランドベース」の評定を2020年9月に日本建築センターに共同出願、21年1月に評定書を取得した。同製品はグランデージが開発した「クイックベース」を基本部材とし、地盤調査に基づく無駄のない設計方法による配列で製造と施工の省力化を実現した。住宅基礎の販売営業、設計・施工はJHSが、アイランドベースの基本部材となる「クイックベース」の製造、品質、協力工場の管理はグランデージが担当する。今後、全国のコンクリート製品メーカーや生コンメーカーを対象に、協力製造工場グループへの参加を募集する。

 

 

特集

高炉セメント

高炉セメントは製造過程でのCO2発生量が少なく、また、アルカリシリカ反応(ASR)対策としても有用である。とくに近年は大手ゼネコンを中心に低炭素型のセメント・コンクリートの開発・実用化が進んでおり、高炉セメントJISのC種適合品あるいはそれ以上に普通ポルトランドセメントの置換率を高めたものも使われるようになっている。土木学会コンクリート委員会は2018年9月に「高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートの施工指針」と「混和材を大量に使用したコンクリート構造物の設計・施工指針」の両指針を改訂し、それぞれコンクリートライブラリー151および152として発刊。2019年には「高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートの品質・性能評価に関する調査研究小委員会」(360委員会)発足し、混和材を大量に用いたコンクリートの特性について検討を進め活動を継続している。本特集では、最近の高炉セメントに関わる学協会の取り組みについて紹介するとともに、需給状況を含めて近年の高炉セメントや高炉スラグ関連の動向をまとめ、主要各社の竪型ミルも紹介する。

 

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[2021.4.26]

 

20年度セメント国内需要、54年ぶりの4000万㌧割れ

セメント協会は22日、2020年度のセメント国内需要を前年度比5・6%減の3866万4千㌧となったようだと発表した。2年連続のマイナスで、1966年以来、54年ぶりに4000万㌧を割った。内需は19年度から低調が続いており、20年度も新型コロナウイルスの直接、間接的な影響や令和2年7月豪雨、2月の記録的な豪雪等の天候不順も響いて依然回復に至っていない。引き続き収束の時期が読めない新型コロナに起因する着工の延期や計画の見直し、民間設備投資の冷え込みなど需要の先行きは不透明だ。輸出は2年連続のプラスとなり、6年連続で1000万㌧台を確保。生産量は3・6%減の5604万6千㌧となり、2年連続で6000万㌧を下回った。

 

東京大学などの研究チーム、永久リサイクル可能なコンクリート

廃コンクリートと水、空気中のCO2のみを材料とするリサイクルコンクリートで、使用後には新たなコンクリートへと無限にリサイクルできる「カルシウムカーボネートコンクリート(CCC)」が誕生した。東京大学、清水建設、太平洋セメントなど産学8社の研究者・技術者らで構成する研究チームが世界で初めてCO2を原料とする完全リサイクル可能なコンクリートの基礎技術を開発。社会実装に向けて多くの課題があるが、2050年までにわが国の全コンクリート構造物の半数程度をCCC造に置換することを目指しており、これによって年間で2000万㌧のCO2排出量を削減するとともに、年間620万㌧のCO2を固定化し、カーボンネガティブを実現できるという。

 

20年度のパイル出荷、民需伸び悩み238万㌧

コンクリートパイル・ポール協会が集計した2020年度のコンクリートパイル出荷実績は、前年度比7・8%減の238万428㌧となった。3年連続のマイナス。ここ数年、パイル需要をけん引している物流施設・倉庫の需要は堅調だったものの、新型コロナの影響などでその他の民需が伸び悩んだ。官需も19年度並みか減少となった地区が多い。高支持力杭は6・4%減の189万2822㌧。パイル全体に占める割合は79・5%で19年度に比べて1・2ポイント増加した。21年度の出荷については、240万㌧と予測している。

 

特集

生コン技術の新潮流

新型コロナの影響が他産業に比べて限定的だったといわれる生コン業界だが、ここ1年以上にわたって技術や品質を巡る様々な催しが軒並み中止となる状況が続いている。生コン業界の技術関連分野において最大の催しである生コン技術大会も、今年4月に開催予定だった第21回が中止となっており、こうした動きが中長期的に生コン業界の技術水準の後退につながることを懸念する声もある。その一方で、生コン産業では近年、技術力の重要性が高まってきている。従来の水準での生コンの品質管理にとどまらず、脱炭素化やSDGs、生産性向上や働き方改革などに向けた配慮や取り組みを求める社会的要請は日に日に強まっており、生コン業界にも社会の持続可能性や生コン産業自体の持続可能性を確保するための積極的な取り組みが求められるようになってきている。本特集では、鶴田達哉全生連技術委員会委員長に生コン技術者が直面する課題や今後の活躍への期待などをお聞きした。併せて、主要生コン製造設備・試験機器・システムメーカーの関連製品・ソフト等を紹介する。

 

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[2021.4.19]

 

セメント専業、22年春採用は若干増  

セメント専業10社の2022年春新卒採用は総合職で今春入社よりも若干増やす計画をしているところが多い。セメント新聞社が4月上旬時点の状況について調査した。昨年同期調査の計画に対して今春総合職新卒採用実績が少なかったメーカーが多いことも一因。新型コロナウイルス感染症収束の見通しが立たないなか、各社は引き続きウェブを活用した求人活動を進めている。

 

全生連と青年部協議会、人気ページをリニューアル

全生連(吉野友康会長)と全国生コン青年部協議会(西原武淳会長)は全a生連ホームページ内の子ども向け学習コンテンツ「生コンパーク」をリニューアルし、4月から公開を開始した。

 

ゼネコン各社、床版取替の生産性向上

ゼネコン各社は高速道路の大規模更新に伴う床版取替工事の増加を受けて、省力化や生産性向上につながる新工法の開発を進めている。超高強度繊維補強コンクリート(UFC)などの活用や床版の新たな継手構造開発のほか、床版架設機や設計支援システム、施工システムを導入して工事規制期間の短縮や耐久性向上などを図っている。

 

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[2021.4.12]

 

生コン業界、工場集約化が一層加速  

地域を問わず、避けられない喫緊の課題に――。全生連がこのほど公表した2021年度の全国生コンクリート需要想定は統計を取り始めて以降、最低となる7450万㎥の見通し。こうした厳しい経営環境下で、生コン業界では全国的に生き残りをかけた集約化の動きがより一層加速している。各地区における一連の取り組み事例をまとめた。

 

宮松城南、再生骨材コンLのJIS取得し生コンと常時併用

宮松城南(東京都大田区、村松直人社長)の本社工場は2月8日付で再生骨材コンクリートL(JIS A5023)認証を取得し、同一バッチャープラントにおいてレディーミクストコンクリート(生コン)と再生骨材コンクリートLの両JIS品を常時併用する全国初の工場となった。東京湾岸地区での再生骨材コンのJIS外品や大臣認定品の出荷実績を背景に、21年度は普通コンや再生骨材コン大臣認定品の出荷と並行し、再生骨材コンを1万㎥規模出荷する計画だ。

 

ヤマウHDが中計策定、次のステージへ総力結集

ヤマウホールディングスは1日、2021年4月~24年3月を計画期間とする「中期経営計画Ⅵ」を策定したと発表した。基本方針は「『次のステージ』へ~FOR THE NEXT~ グループの総力を結集して」。前中計で得た基盤を足掛かりに、収益基盤のさらなる見直しと徹底的な強化の期間と位置付け、持続的な成長を支えて加速するためのグループシナジー発揮の土台を整備する。

 

特集

越智建設創立50周年

北海道を地盤に生コン、地盤補強、環境リサイクル事業を展開する越智建設(本社・苫小牧市、木村悟社長)は、1971年(昭和46年)4月に創業し、今年で創立50周年の節目の年を迎えた。同社は越智正紀氏(現オチ・ホールディングス相談役)が住宅工事業者として創業し、基礎工事・パイル製造販売によって発展。住宅用パイルのパイオニアとして北海道から本州へと事業を拡大する一方、道内では生コン事業を展開してきた。さらに環境リサイクル事業に乗り出し、第3の柱事業に成長している。現在、北海道から本州にかけて工場・営業所など60カ所の事業拠点を有し、従業員数250人を擁する有力企業となっている。コロナ過で、事業環境の変化に迅速に対応するためモバイルとIoTの活用などで業務効率化に取り組み、顧客満足度向上を目指し、一層の品質向上や製品開発に努めている。本特集は同社の木村悟社長と大宮昇専務、グループ会社である越智化成の飯坂一男会長の3人に、ここ10年間を中心に同社の50年の歴史を振り返っていただくとともに、今後を展望するため企画した。

 

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[2021.4.5]

 

三菱マテリアル、CO2回収・利用へ実証実験 

三菱マテリアルは3月26日、工場から排出される二酸化炭素を回収・利用する目的で九州工場黒崎地区(福岡県北九州市)において実証試験を開始すると発表した。同社はグループの工場から排出されるCO2を用いたCCU(capture and utilization)技術の開発を進めている。「今回の技術開発を通じて得られた成果を当社グループに展開しCO2排出量の削減を進めることで脱炭素社会の構築に貢献していく」

 

2月の全国生コン出荷は9%減

2月の全国生コンクリート出荷量(全生連調べ、員外社分推計含む)は603万3千㎥で、前年同月を8・9%と大幅に下回った。全国的に、現場の人手不足に加え新型コロナの影響もあって工事の進捗が遅れる傾向にあり、生コン出荷は低調が続いている。民需は360万5千㎥で8・9%減、官公需は242万8千㎥で9・0%減となり、総出荷、民需、官公需のいずれも4カ月連続のマイナスとなった。官公需と民需の構成比は40・2対59・8だった。

 

スパンクリートと東急建設、関東圏にPCa製品供給

スパンクリートコーポレーションと東急建設は3月25日、同日開催のそれぞれの取締役会でプレキャストコンクリート(PCa)製品の製造・販売を行う共同出資会社「岩瀬プレキャスト」の設立を決めたと発表した。両社の相互協力体制のもと、関東圏を中心にPCa製品の製造・販売事業を展開していく。3月26日に共同出資契約を締結しており、4月中に会社設立を行う予定となっている。

 

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[2021.3.29]

 

2月のセメント国内販売は10%減 

2月のセメント国内販売は前年同月比10・3%減の298万1千㌧で、4カ月連続のマイナスとなった。セメント協会の集計。3月は20日現在で1日あたり4・2%減となっている。内需は19年度から低調が続いており、今年度も新型コロナウイルスの直接または間接的な影響や令和2年7月豪雨、豪雪といった天候不順も響いて依然回復に至っていない。引き続き収束の時期が読めない新型コロナに起因する着工の延期や計画の見直し、民間設備投資の冷え込みのほか、今年に開催が延期された東京オリンピック・パラリンピック影響など需要の先行きは不透明だ

 

福岡地区生コン協組、秋以降に3000円値上げ

福岡地区生コンクリート協同組合はこのほど、今秋以降に値上げする方針を固めた。出荷量の減少で厳しい需要環境が続く中で、原材料費高騰や輸送費上昇に伴うコストアップや働き方改革への対応としての人員確保に資する原資などを価格に転嫁することが目的。2月25日開催の理事会で基本合意した。今後、ユーザーをはじめ関係各所へ理解と協力を求めるためのPR活動を行う考えだ。

 

土木学会、PCa構造物指針を発刊

土木学会コンクリート委員会は1日付でコンクリートライブラリー158『プレキャストコンクリートを用いた構造物の構造計画・設計・製造・施工・維持管理指針(案)』(A4判、総ページ数296ページ、定価〈税込み〉5940円)を発刊、18日にオンラインで報告会を開催(参加者は25日まで視聴可能)し概要の説明を行った。2018年4月に4団体12社の委託で設置した「プレキャストコンクリート工法の設計施工・維持管理に関する研究小委員会」(259委員会、委員長・渡辺博志土木研究所理事)が検討を重ねてまとめたもの。渡辺委員長は「プレキャストコンクリート(PCa)製品の導入効果を最大限に発揮するには事前に制約条件を押さえて適切な形状寸法のスペックを定めておかねばならない」と指摘し、多様なPCa製品から選択する場合に「製品化のプロセスの違いをわきまえ、実際に適用する構造物に求められる性能に合致したものを選択しなければならないことに留意すべき」と説明した。

 

特集

農業土木分野のコンクリート製品特集

頻発する自然災害に対応して農業用用排水施設の防災・減災対策が求められている。農林水産省では老朽化した農業水利施設の長寿命化や安全・安心のための農村地域の防災・減災に取り組むとしている。本特集では、農業用水利施設の防災・減災に係る国の動向をまとめるとともに、農業用用排水路に係る技術開発や水利施設の長寿命化に貢献するコンクリート技術・工法・製品を紹介する。

 

九州地区

九州地区の生コン需要は17~18年度にかけて熊本地震の復興工事の本格化や長崎新幹線関連工事、都市部の大型再開発プロジェクトの始動などにより堅調に推移した。19年度は熊本地震の復興工事が一巡するとともに、ダム等の大型工事の終息や天候不順の影響で減少に転じた。20年度も低調な出荷が続いており、上期実績は前年同期と比べ10%以上減少し、通期でも二ケタ減となる見通し。市況面では値上げや共販再構築に伴う値戻しの成果で中心地区をはじめ全体的に安定推移している。需要が漸減する中、引き続き工場の集約化が最大の課題である一方、将来の事業継続に向けてプラントの設備更新や将来を担う人材の確保、安定供給のための輸送体制整備なども大きな課題。近年は「働き方改革」も重要なテーマとなっている。同地区の現況をまとめ今後を展望する。

 

宇部興産

宇部興産は「2025年のありたい姿(Vision UBE 2025)」として「すべてのステークホルダーに価値を創出し続ける企業」を掲げ、その達成に向けたマイルストーンとなる、2019年度から3カ年の中期経営計画「Vision UBE 2025 ~Prime Phase~」の取り組みをスタートした。建設資材部門は「社会インフラにおいて価値あるモノを提供し続ける」ことを将来のありたい姿と位置づけ、各種施策を推進している。また、同社は22年4月をメドに三菱マテリアルとセメント事業およびその関連事業の統合を進める方針である。本特集では、こうした同社の現況と展望について建設資材カンパニーを中心に紹介する。

 

建材・左官情報

 

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[2021.3.22]

 

日建連、「生コン情報電子化」で報告 

日本建設業連合会(日建連)土木工事技術委員会のコンクリート技術部会と土木技術情報部会が2018年度から取り組んでいる「生コン情報の電子化」プロジェクトが、画像解析とAIを用いた生コンの全数検査システムと連結してより高度で効率的な生コン品質検査システムの構築に近づいている。17日に東京都中央区の日建連で開催した「『クラウド型の生コン品質管理システムの社会実装を想定した活用』に関する報告会」で、19年度、20年度の取り組み成果を大友健コンクリート技術部会委員(大成建設)が報告し、ウェブを介して100人超が参加した。

 

奈良県中央生コン協組、県内協組合流し広域化 

奈良県中央生コンクリート協同組合(船尾好平理事長)は2020年11月から県内2協組の組合員が合流し広域化した新体制のもと共同販売事業を推進している。3月下旬現在で山間地域の2工場を除く県下全工場が参加し18社18工場体制となり市場占有率は97%に達しており、1月からの新価格の浸透に努めていく。船尾理事長は「昨年夏ころから協議を進め、近畿地区における協同組合の広域化の機運を受けて合流が実現した。組合員は経営者も社員も高齢化しており、相互扶助の精神のもと共販で組合員の経営を安定化させ、次代を担う若い人の集まる魅力ある業界にしたい。協同組合ならではの大きな器を生かした施策も検討していく」と話す。

 

JCI、PCaPC構造で部材接合部に着目し研究 

日本コンクリート工学会(JCI)は「接合部を有するプレキャスト・プレストレストコンクリート構造の設計法研究委員会」(委員長・三木朋広神戸大学准教授)の2年間にわたる活動成果の報告会をオンラインで開催。オンデマンド動画形式で13~21日に配信した。三木委員長が全体概要について述べるとともに、報告書に基づいて4つのWGの成果を紹介。その後、「プレキャスト構造の設計、施工に関する現状と今後の展望」をテーマにパネルディスカッションを実施した。

 

特集

土木学会コンクリート委員会

1928年に発足した土木学会コンクリート委員会は、コンクリート標準示方書の改訂や各種小委員会の活動等を通して、我が国の安心・安全な社会生活や経済活動を支える高品質な社会資本の構築に貢献してきた。標準示方書は2017年制定[設計編]と[施工編]が18年3月に発刊し、同年11月には18年制定[維持管理編]が発刊された。近年は深刻な人口減少等を背景に、建設の生産性向上を求める社会的要請が高まってきており、コンクリート委員会でもこれに対応する活動や検討が活発化してきている。新型コロナウイルス感染症の影響で計画したような活動ができなかった20年度の同委員会について下村匠委員長(長岡技術科学大学教授)に振り返っていただく。また示方書改訂小委員会委員長を務めている二羽淳一郎東京工業大学大学院教授に20年度の取り組みや今後の計画などをお聞きし、あわせて20年度に活動成果がまとまった4つの小委員会の活動を紹介する。

 

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[2021.3.15]

 

會澤高圧コンクリート、カーボンキュア社のCO2リサイクル技術初実装 

會澤高圧コンクリート(苫小牧市、會澤祥弘社長)は2月24日、カナダのカーボンキュア・テクノロジーズとライセンス契約を締結し、同社が開発した二酸化炭素(CO2)リサイクル技術を国内で初めて実装すると発表した。コンクリート中に液化したCO2を注入して固定化することで実質的なCO2発生量の削減につながる技術で、通常のコンクリートよりも圧縮強度が増すことからセメント使用量も低減する。會澤高圧コンクリートでは生コン・製品の各1プラントで導入し、4月末をメドに同技術を使ったコンクリートの供給を開始するとしており、CO2の適切な添加量の把握や強度の増進傾向などを分析しながら、配合設計やマーケティング手法などを確立していく。

 

東京地区が3カ月連続増 

関東一区の主要生コン10協組の2月の出荷実績がこのほどまとまった。前年同月実績を上回ったのは東京地区、三多摩、玉川、湘南の4協組で、このうちリニア中央新幹線関連工事を抱える玉川と大型物流倉庫などがある湘南が二ケタ増だった。東京地区は今年度初の3カ月連続プラス。ただし、関東一区地区の生コン需要の回復基調は続いているものの、年度下期から年度末に見込まれていたような大きな回復の動きがみられない。

 

戸田建設と日本ヒューム、セグメント組み立て省力化 

戸田建設は2月26日、日本ヒュームと共同で高い締結力を発揮するセグメントリング間の新たなワンパス型継手「ハイグリップアンカー(HGA)継手」を開発し、同社施工のシールド工事に初適用したと発表した。従来のボルト・ナットによる締結に代わり、セグメントをトンネル軸方向にスライドさせるだけで締結可能。セグメント組立時間の短縮や後施工の省略など作業効率の向上に加え、特長である高い締結力によりシールドトンネルの品質向上に寄与する。今回の現場適用で内空2800㍉㍍のトンネルに対し、同技術の施工性やその特長が確認できたという。今後、トンネルの品質向上や工期短縮、コスト縮減を図れる技術として積極提案し、現場への適用を進めていく。

 

特集

土質改良

我が国で近年、自然災害が激甚化するなか、ライフラインの維持や災害の抑制により国民生活を守るために土質改良・安定処理はより一層重要な取り組みとなっている。この対策として、セメント系固化材を用いることは有効な手段のひとつである。セメント系固化材を用いた地盤改良工法は、多種多様な施工機械が開発され、液状化対策や地盤の安定対策、既設構造物の耐震補強技術など様々な用途で用いられ、大きな効果をあげている。とくに2011年の東日本大震災以降は、災害復旧・復興の一役を担う重要な資材となっている。本特集では、東日本旅客鉄道構造技術センター基礎・土構造グループの滝沢聡課長に「鉄道施設におけるセメント系固化材の活用」をテーマにご寄稿頂くとともに、セメント協会の取り組みを通じてセメント系固化材の適切な使用や普及に向けた課題等を整理する。また土質改良工法や地盤改良工法の事例も紹介する。

 

スラブと床施工の合理化特集

コンクリートスラブおよび床施工の分野で土間工や左官など技能者の不足が深刻化するなか、建設業では働き方改革やi-Constructionが推進され、現場施工の省力化が課題となっている。また床面に求められる品質や性能のニーズが高度化しており、特に最近では無人搬送車が稼働する物流倉庫などで高精度の平滑性が要求されるケースも増えてきた。本特集では、コンクリートスラブおよび床施工の合理化と品質向上をテーマに、清水建設による機械化施工の取り組みを紹介するとともに、施工省力化に寄与するセルフレベリング材や二次製品、資機材等を取り上げ、今後を展望する。

 

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[2021.3.8]

 

高炉セメントの20暦年販売量は0・9%減 

2020暦年のセメント国内販売は前年比5・2%減の3923万6千㌧で、全体の70・6%が普通ポルトランドセメントだった。高炉セメントは0・9%減の808万㌧、19年に比べ構成比が0・9ポイント増え20・6%となり、全体の構成比は4年ぶりに2割を上回った。高炉セメントは公共土木工事で使用される率が圧倒的に高い。ここ数年、一部地域を除き全体として大きな伸びはない。高炉セメント販売量は15年に、普及途上だった1985年の879万3千㌧以来30年ぶりに900万㌧を割り、その後も6年連続で低水準にある。18年に首都圏で需給がひっ迫した中庸熱セメントは7・6%増の72万8千㌧、低熱セメントは8・6%減の21万3千㌧となった。

 

1月の全国生コン出荷は豪雪響き7・7%減 

1月の全国生コンクリート出荷量(全生連調べ、員外社分推計含む)は532万5千㎥で、前年同月を7・7%下回った。日本海側の各地区を襲った豪雪の影響が大きい。民需は323万6千㎥で6・7%減、官公需は208万9千㎥で9・3%減となり、総出荷、民需、官公需のいずれも3カ月連続のマイナスとなった。官公需と民需の構成比は39・2対60・8だった。

 

旭コンの審査証明ボックス型、江南市で初施工 

旭コンクリート工業が開発した雨水貯留施設「新ボックス型アグア」が、愛知県江南市布袋駅前の雨水貯留施設設置工事で材料承認を受け、このたび施工が始まった。同製品は2018年に開発。ボックスカルバートを用いた雨水貯留施設としては初めて、先端建設技術センターの技術審査証明を取得している。

 

特集

コンクリート構造物の耐震補強

近年頻発している大地震の被害状況から、わが国のインフラ構造物や重要施設等に対してこれまで取られてきた耐震化対策はおおむね有効であったことが確認されている。一方で、住宅をはじめとする民間建築物の耐震化については、国や自治体による様々な推進策も十分な結果に結びついていないことが指摘されている。繊維補修補強協会の勝俣英雄会長に同協会の活動状況をうかがうとともに、土木・建築分野におけるコンクリート構造物の耐震補強技術の現状などを紹介し、構造物の耐震化の今後を展望する。

 

土木ブロック協会設立55周年

全国土木コンクリートブロック協会は昨年、設立55周年を迎えた。近年は、災害復旧に使用されるブロックに求められる明度・テクスチャーの証明事業を行っているほか、大型ブロック積み擁壁の耐久性などについて土木研究所との共同研究に取り組んでいる。本特集では、本間丈士会長をはじめ、嶋谷浩男、金丸和生両副会長に最近5年間の活動について伺うとともに、主な活動の一つである護岸ブロックの明度・テクスチャー証明事業について、同事業開始時に副会長・技術委員長を務めた大久保健二氏に話を聞いた。

 

セメント海上輸送

鉄道建設・運輸施設機構(JRTT)は、国土交通省と連携して経済的・技術的支援を実施し、電気推進システムを採用することで環境負荷低減と物流効率化を実現するスーパーエコシップ(SES)の建造促進(共有建造)に取り組み、セメント運搬船も数多く建造されている。現在、省エネ効果や船内環境の改善などでも優れた性能を発揮し、安定航行を続けている。最近は船員の労働環境改善に向けた船舶の普及に着手しており、今後は運航効率化に向けたIoT技術の活用等も期待される。本特集は、セメントの安定供給に貢献するセメント運搬船にスポットを当てその開発動向を探るとともに、今後を展望するため企画した。

 

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[2021.3.1]

 

21年度セメント内需は微増の3900万㌧ 

セメント協会は2月25日、2021年度セメント国内需要見通しを20年度仕上がり見込み1・0%増の3900万㌧と発表した。内需は14年度以降低迷が続いていたが、16年11月から持ち直しの兆しが見え始め、17年度以降は底堅く推移。18年度は上期が相次ぐ自然災害の影響を受けて伸び悩んだが、下期以降は上向き通期では2年連続のプラスとなった。19年度は台風などの自然災害や全国的に工期の長期化、工事の端境期の影響を受けて減少に転じ、20年度も新型コロナウイルスの直接的な影響は限定的だが、間接的な影響は受け低調が続いており前年度を5・8%下回る3860万㌧程度となりそうだ。

 

全国生コン品監会議、立会い監査9分の1に 

全国生コンクリート品質管理監査会議(全国会議、議長・辻幸和群馬大学・前橋工科大学名誉教授)は2月17日、東京都中央区の全生連会議室で第58回全国会議をオンライン形式主体で開催した。2020年度は新型コロナウイルスの影響で波乱含みの監査となり、1地区の監査結果報告が全国会議に間に合わないなど異例の事態となったが、そのほか44地区についての監査結果が了承され、来年度の〇適マークの使用が承認された。このほか、令和3年度監査基準チェックリストの一部改正等が審議され、全ての議案を原案通り承認した。

 

栗本コンクリート工業が創立60周年で「クリコン」へ 

栗本コンクリート工業(滋賀県愛荘町、今井俊雄社長)は4月1日、創立60周年を機に社名を変更する。2009年10月、住友大阪セメントは栗本鐵工所から同社の経営権を取得し現在11年が経過、住友大阪セメントのグループ会社としての認知度も高い。今井俊雄社長に社名変更と今後の展望について聞いた。

 

特集

下水道補修

昭和40年代以降に整備が進められた下水道および水処理施設は従来、施設耐用年数50年と設定されていた。近年、インフラの長寿命化が社会的課題となっており、下水道施設に関しても80年あるいは100年に向けた取り組みが求められている。2015年3月24日付で下水道構造物のコンクリート腐食対策に関するJIS A7502シリーズが制定され、第2部および第3部は20年4月1日付で改正された。下水道事業団は同JIS制定を受けて「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術マニュアル」の見直しを進め、17年12月に改訂版を発行。この改訂を受けて下水道事業支援センターは「下水道コンクリート防食工事施工・品質管理の手引き(案)」を18年8月に改訂している。下水道事業団技術戦略部は20年9月に研究発表会を開催し、19年度の研究成果を発表した。本特集では、同研究発表会でのコンクリート構造物を対象とする耐硫酸モルタルの実用化に向けた取り組みを中心に紹介し、あわせて最新のコンクリート防食技術を掲載する。

 

関東二区地区の生コン業界

北関東3県(茨城、栃木、群馬)および甲信2県(山梨、長野)で構成する全生連関東二区地区の2020年度4~1月の生コン出荷量は前年同期比4・5%増の459万9千㎥。通期の想定は前年度実績比0・9%増の510万㎥で、全国的に出荷が低迷する地区が多い中、堅調な仕上がりとなりそうだ。一方で、今年度の官公需の数字を大きく伸ばした令和元年東日本台風の災害復旧工事に向けた出荷はいつまで続くか分からず、災復需要が落ち着いた後は需要環境の急激な悪化を危惧する声もある。同地区の現状や課題・展望を、各県工組や主要協組の概況とともに紹介する。

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