過去の特集・情報

セメント新聞

[2022.1.10]

 

UBE三菱セメント、主要人事と組織体制固まる

宇部興産と三菱マテリアルは2021年12月22日、会社分割によるセメント事業等の承継会社として設立した「C統合準備株式会社」の資本金の額および商号変更時期の変更とロゴマーク、統合の効力発生日(22年4月1日予定)以降の主要人事、組織体制について発表した。両社によるセメント事業およびその関連事業等の統合、販売・物流会社である宇部三菱セメントを含めた22年度からの新会社始動に向け最終の準備段階に入った。

 

11月の全国生コン出荷量は5カ月ぶりプラス

2021年11月の全国生コンクリート出荷量は前年同月比0・5%増の698万㎥で、微増ながら5カ月ぶりのプラスとなった(全生連調べ、員外社推計含む)。復調に向かう民需と低迷が続く官公需との対照が際立っており、民需だけを見る441万2千㎥で4・8%増と堅調だが、官公需は6・1%減の256万8千㎥、8カ月連続のマイナスで需要回復の足を引っ張っている。民需と官公需の構成比は63・2対36・8だった。

 

旭化成建材、ALCパネル価格改定

旭化成建材(東京都千代田区、山越保正社長)はこのほど軽量気泡コンクリート(ALC)パネルの製品価格を改定することを決めた。鋼材や重油をはじめとする原燃料が高騰するなかでコスト削減に努めてきたが、企業努力では価格上昇が吸収できない状況となったことによるもの。2021年11月から需要家に対して価格改定の周知に努めており、早期に新価格の浸透を図っていく方針。旭化成建材の値上げ表明によりALCメーカー3社の値上げが出揃った。

 

 

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[2021.12.20]

 

11月のセメント国内販売、プラスも実質下回る

11月のセメント国内販売は前年同月と比べ1・2%増の344万7千㌧で、8カ月ぶりのプラスとなった。ただ、稼働日が1日多いため実質的には下回っている。セメント協会の集計。12月は10日現在で1日当たり4・9%の減少。セメント国内需要は2019年度以降、建設現場の慢性的な人手不足に起因する工期の長期化や着工遅れ、天候不順の影響等で低調に推移。20年度に入ると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う直接、間接的な影響もありさらに落ち込んだ。21年度も需要は低調で、7~8月は全国的に豪雨の影響を受け、上期は1・9%減となり都心部など一部地域を除いて全体的には回復に至っていない。

 

北海道地区の生コン、価格再改定の動き

北海道地区の生コン業界では再値上げの動きが本格化している。セメントメーカー各社は10月上旬から11月上旬にかけて相次いでトン2000円以上の大幅な値上げを表明しており、実施時期は12月から来年4月にかけてとなっている。同地区の各生コン協組は各種コストアップを受けて段階的に値上げを実施し満額浸透している地域が多い。全道的に市況が上伸しているものの、ここにきて過去にないほどの上げ幅でセメントの値上げに直面したことから、各協組は新たな価格改定に向けて検討に入った。

 

ヤマウとヤマックス、曲線対応水路を開発

ヤマウとヤマックスはこのほど、プレキャスト(PCa)L型水路「YT水路R型」を共同開発した。2019年3月に締結した業務提携の一環として開発したもので、従来型の「YT水路」では両社の間で異なっていた規格を統一するとともに、曲線配置に対応した施工(R対応)を可能とした。規格統一により型枠の共用や製造の受委託、分納などができるようになり、生産体制の合理化・効率化やコスト削減につながる。営業・販売については両社個別に行うとしており、今後、本格的に拡販に注力していく意向だ。

 

特集

三菱マテリアル九州工場操業100周年

三菱マテリアル九州工場は、2020年5月に操業100周年の節目の年を迎えた。同工場は汎用セメントなどを大量生産する苅田地区と、多品種の特殊セメントを生産する黒崎地区で構成されている。苅田地区は1920年(大正9年)に当時の豊国セメント株式会社苅田工場として操業を開始。日本最大の生産能力を誇り、同社のセメント生産の中核としての役割を担っている。また、政府が昨年10月に2050年カーボンニュートラルを打ち出し、世界的に脱炭素社会構築に向けた動きが加速するなかで、黒崎地区ではキルンの排ガス中のCO2を用いたCCU(Carbon capture and utilization)技術の開発に向けて実証実験を開始している。本特集では、同工場の100年の歴史を振り返るとともに、現状を探り今後を展望する。

 

高強度コンクリート

超高性能繊維補強セメント系複合材料(UHPFRC)に関する技術開発・社会実装が活気づいてきている。かつて超高強度領域のコンクリートに関する技術開発は建築分野がけん引した時代もあったが、「超高強度繊維補強コンクリート(UFC)」を含むUHPFRCは既設道路橋床版の補修・更新などの用途で大きな利点を発揮することが知られるようになり、近年は土木分野で新技術の開発が相次いでいる。床版上面の全面打ち換えによるリニューアル工事では、以前はUHPFRCより強度が低い鋼繊維補強コンクリート(SFRC)を適用する事例が増えていたが、耐荷力を高めるためには床版を厚くする必要があった。既設橋梁で床版重量の増加に対応するには限界があったが、これをUHPFRCで行えば、重量の増加を抑えて十分な耐荷力も確保できる。現場打ちが可能なUHPFRCも多く、状況に合わせて様々な使い方ができるのも同材料の利点となっている。本特集では近年のUHPFRCの主要な新技術を紹介する。

 

北海道地区

北海道の2020年度生コン出荷実績は前年度比1・6%減となり、前年度実績を下回った。近年は需要が札幌など都市部に集中する傾向が強まり、民需のウエートの高い都市部と官需主体の地方との格差が広がっている。今年度は一部地区では大型プロジェクトや新幹線延伸工事が寄与して出荷が堅調だが、依然コロナ禍において民需を中心に先行きが不透明な状況が続いている。ここ数年、多くの生コン協組が原材料費や輸送費の上昇等に伴うコストアップ分の価格転嫁、事業継続のための原資の確保を目的に、段階的に値上げを実施し着実に浸透が図られている。中心の札幌地区でも、このほど値上げが満額浸透した。一方、全体的には需要が漸減傾向にあるため将来を見据えた集約化が最大の課題であるとともに、将来を担う若手の確保・育成、技術の伝承、慢性化するドライバー不足問題への対応などが大きな課題だ。同地区の現況をまとめ今後を展望する。

 

建材左官情報

 

 

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[2021.12.13]

 

セメント業界、社会的に重要な役割果たす

セメント業界は、大量の廃棄物・副産物に加えて災害廃棄物を有効利用することにより、資源循環型社会構築に多大な貢献をしている。新規需要開拓に向けてコンクリート舗装の普及を積極的に推進するとともに、新たな重点課題としてカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みにも着手している。セメント協会(小野直樹会長)は、10月28日に重工業研究会および業界紙との定例懇談会を開催し「生産・環境」「開発・普及」「技術」「流通」の各委員会の取り組みについて委員長が報告。セメント業界が、様々な活動を通じて社会的に重要な役割を果たしていることを広くPRした。

 

関東一区の11月生コン出荷、中心協組揃って堅調

関東一区の主要生コン10協組の11月の出荷実績がこのほどまとまった。民需の回復基調に加え、遅れていた大型工事が各地区で動き出しつつあることから、1都3県の中心協組を含む5協組が前年同月に比べて増加し、うち3協組は二ケタ増となった。半面、半数の5協組は減少し、うち4協組が二ケタ減となるなど、明暗が分かれた形だ。

 

會澤高圧コンクリート、低炭素コンクリート供給開始

會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市、會澤祥弘社長)は11月12日、カナダのカーボンキュア・テクノロジーズが開発した低炭素コンクリート「Carbon Cure Concrete」(カーボンキュア・コンクリート)の供給を開始したと発表した。コンクリート中に液化したCO2を注入して固定化することで実質的なCO2発生量の削減につながる技術で、通常のコンクリートよりも圧縮強度が増すことからセメント使用量も低減する。會澤高圧コンクリートでは生コン・製品の各1プラントで導入。単一のプレキャスト製品で最も大量に生産している戸建て住宅用H型PCパイルを手始めに低炭素型への切り替えを進め、カーボンニュートラルの達成に向けて取り組んでいく。

 

特集

コンクリート圧送業界

コンクリート圧送業界でも東日本大震災の復興事業や東京オリンピック関連工事の終息によって、今後の需要環境は厳しい方向に向かうとの見方が広がっている。全国コンクリート圧送事業団体連合会(全圧連)が会員企業を対象に行った「令和2年度経営実態調査アンケート」では、過去最高の圧送売上高を記録した前年度から一転、1社あたりの売上高平均が3000万円以上減少した。こうしたなか、圧送業界では働き方改革への対応や、労務ひっ迫を解消するための技能者の確保・育成に向けた経営体制の樹立が急務となっている。本特集では、全圧連の佐藤隆彦会長にお話を伺うととも淺沼組技術研究所の山﨑順二材料研究グループリーダーにご寄稿いただいた。さらに、圧送工法に関する最新の技術動向を紹介し、コンクリート圧送業界の今後の課題・目標などについて展望する。

 

 

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[2021.12.6]

 

10月の国内セメント販売は6・8%減

10月のセメント国内販売は前年同月と比べ6・8%減の384万8千㌧で、7カ月連続のマイナスとなった。セメント協会の集計。11月は20日現在で1日当たり4・8%の減少。セメント国内需要は2019年度以降、建設現場の慢性的な人手不足に起因する工期の長期化や着工遅れ、天候不順の影響等で低調に推移。20年度に入ると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う直接、間接的な影響もありさらに落ち込んだ。21年度も需要は低調で、7~8月は全国的に豪雨の影響を受け、上期は1・9%減となり都心部など一部地域を除いて全体的には回復に至っていない。

 

10月の全国生コン出荷は7・4%減

10月の全国生コンクリート出荷量は前年同月比7・4%減の708万1千㎥で、4カ月連続のマイナスとなった(全生連調べ、員外社推計含む)。標準稼働日数が1日少なかったこともあるが、官公需の低迷が響いたことから、下期の出足は全国的に厳しいものとなった。前月にプラスに転じた民需は452万㎥の4・3%減で再びマイナスとなり、官公需は12・3%減の256万㎥で7カ月連続マイナス。官公需の2ケタ減は今年度3度目となる。民需と官公需の構成比は63・8対36・2だった。

 

日本興業の特殊排水溝が橋梁工事で採用

日本興業は、西日本高速道路により整備中の徳島県「吉野川大橋(仮称)」【施工:鹿島・三井住友・東洋JV】に向け、高耐久埋設型枠「SEEDフォ-ム」と連続繊維補強材「炭素繊維ケーブル(CFCC®)」(東京製綱インターナショナル)を用いた「検査路機能付特殊排水路」を製造・納入中であり、現在も施工が進められている。床版一体型排水溝とすることで桁下の配管を設置することなく、橋梁の桁下空間や近接景観に配慮したシンプルな外観を維持するとともに、塩害対策が不要な材料を使用することで、優れた景観性と高耐久性を同時に実現した。同社は今後も、様々な材料・技術を用いた提案活動を強化していく方針だ。

 

特集

全国コンクリート製品協会

全国コンクリート製品協会(略称、全コン)は1950年の発足以来、プレキャストコンクリート(PCa)製品の品質や技術の向上ならびに製品の普及・促進に努めている。近年、PCa製品は工場製品による品質確保をはじめ、工期短縮、省人化・省力化が図れることから、建設現場の生産性向上につながるものとして期待が寄せられている。また、全コンは「コンクリート製品検定」などにより広く一般にコンクリート製品に関する情報発信を行っているほか、外国人技能実習制度における「コンクリート製品製造」の評価試験実施機関でもあり、コンクリート製品業界に共通する課題解決に向けて積極的な活動を展開している。本特集では、PCa業界の健全な発展を目指し、積極的に諸活動を展開する全コンの現状を探り、今後を展望する。

 

宇部三菱セメント

宇部三菱セメントは、1998年に宇部興産と三菱マテリアルの販売・物流会社として設立され、これまで20数年間にわたり両メーカーと3社一体となってセメント部門における様々なシナジー効果を生み出してきた。『ありたい姿』の実現に向けて、段階的に中期経営計画をブラッシュアップさせながら社内各部署・各人のスキルアップによる「匠の集団」を形成し、販売店や生コン、二次製品、ゼネコンなど取引先との戦略的パートナーシップ構築を目指して取り組みを進めてきた。本特集では、2022年4月の両メーカーとの事業統合を見据え、『ありたい姿』の実現に向けた最終ステージのなかで各種取り組みを進めている同社の現状を紹介する。

 

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[2021.11.29]

 

21年度上期セメント、生コン転化率0・4ポイント低下

セメント協会集計の2021年度上期セメント国内販売は、前年同期比1・9%減の1869万㌧だった。このうち生コンクリート向けは全体の70・1%の1309万3千㌧で2・5%減、セメント製品向けは14・1%の263万2千㌧で1・4%減となった。構成比は、前年同期と比べて生コン向けが0・4ポイント下がった。近年、鉄筋工や型枠工など建設現場の熟練技能者不足の影響や工期短縮の観点、i-Construction推進の流れなどを受けて、製品化率が徐々に高まっており、製品向けは0・1ポイント上がった。

 

生コン市況、引き続き上昇基調

北海道ではこのところ大幅な表示価格の上伸が続いているが、建設物価調査会は11月上旬の調査に基づき、『建設物価』12月号で函館の表示を㎥1000円引き上げ、1万9000円とした(21‐18‐20)。4月から取り組んでいた1000円値上げが全額反映された形だ。また、香川県では観音寺地区の表示が1500円引き上げられ1万5500円となった(18‐15‐20)。このほかにも全国的に大幅な表示価格の改定が目立つ。長期の需要の低迷に加えて、近年は激しいコストアップにさらされている生コン業界では、生コン値上げはほぼ恒常的に取り組むべき課題となっており、その成果を大きく左右する地区協組の組織力が改めて重要となっている。

 

製品メーカー8社の21年4~9月期決算、3社が営業赤字

コンクリート製品上場企業8社の2021年4~9月期決算がまとまった。各社は22年3月期から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)を適用しており、単純な比較はできないもののベルテクスコーポレーションとイトーヨーギョーを除く6社の売上高が減少する結果となった。3社が営業赤字を計上している。新型コロナの感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出などにより受注活動に一部制約が生じたものの、災害復旧工事や防災関連製品などが堅調に推移するケースもあり、発注や工事の遅延などによる売上高への影響は各社各様となっている。

 

特集

フライアッシュ

国内の石炭火力発電所は東日本大震以降、ベース電源として安定操業しており、近年の石炭灰(フライアッシュ)発生量は高水準で推移している。主要用途のセメント原料での利用は漸減傾向にあるものの、フライアッシュ(FA)は生コンクリートの混和材として用いることで塩害やアルカリシリカ反応に対して有効であり、耐久性を向上させられることから、コンクリート用混和材としての利用拡大に期待がかかる。

電力各社のFA普及に向けた取り組みを紹介するとともに、電力中央研究所やテクノ中部の普及活動を紹介する。

 

 

プレキャスト擁壁

全国宅地擁壁技術協会は、宅地擁壁に関する製造工場評定制度に基づく工場認証調査などを通じて安全かつ良質な宅地の供給に寄与している。今後も唯一の登録認証機関として公平性の観点から宅地造成規制区域指定自治体との協力のもと、適正な評価を行っていく意向だ。近年は大規模災害による宅地擁壁や土留の損壊を防ぐため、大地震対応型をはじめとした国土交通大臣認定擁壁の普及に加え、災害時に被災宅地危険度判定士を派遣するなど防災・減災に向けた活動にも注力している。こうした施策は建設事業関係優良団体として国土交通大臣表彰を受賞するなど高く評価されている。本特集では同協会の永吉哲郎会長にお話を伺うとともに、国土交通省都市局都市安全課に寄稿いただき宅地防災の現状と今後を展望する。また、安全な宅地擁壁の構築に資する主要団体・メーカーの製品を紹介する。

 

 

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[2021.11.22]

 

石炭高騰で国内セメント事業悪化

セメント主要5社の2021年4~9月期連結業績(兼業社はセメント関連部門)が11日までにまとまった。セメント国内需要や生コンクリートの全国出荷量が低調に推移するなかで、国内セメント部門の売上高は「収益認識基準に関する会計基準」の適用の影響もあり、全社が前年同期を下回った。石炭価格の急激な高騰等を受けて4社が減益、三菱マテリアルは損失が拡大した。セメント各社は、製造面や物流面の各種コストアップ、環境投資分などを価格に転嫁するため相次いで大幅な値上げを打ち出しており、事業継続に向けて早期浸透が課題となる。

 

関東一区の生コン、東京地区で大型工事本格化

関東一区の主要生コン10協組の10月の出荷実績がこのほどまとまった。前年同月に比べて増加したのは3協組にとどまるなど、全体的には盛り上がりに欠いており、下期に期待されていた需要の復調にはまだ時間を要するようだ。ただし、東京地区ではようやく、複数の大型再開発プロジェクト向けの出荷が本格化してきており、今年度末に向けて多忙な状況が続くとみられている。

 

パイル大手5社21年度上期業績、収益面厳しく

コンクリートパイル大手5社の2021年4~9月期決算が出そろった(トーヨーアサノは21年3~8月期)。トーヨーアサノを除く4社は22年3月期から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)を適用しており、単純な比較はできないものの3社が増収となった。民間の物流倉庫需要が堅調だったほか工場向けの出荷が大きく伸びたことなどにより、パイル業界全体の出荷量も微増となっている。収益面では三谷セキサンが営業増益となったほかは3社が営業減益、トーヨーアサノは営業赤字を計上している。

 

特集

電気化学的防食工法

インフラ構造物の長寿命化・老朽化対策の重要性について社会的認識が高まるなか、コンクリート構造物の塩害および中性化による鋼材腐食を抑制するもっとも確実な技術として、電気防食工法への注目が高まっている。土木学会は昨年度「電気化学的防食工法設計施工指針(案)」を改訂し、新たに『電気化学的防食工法指針』を発刊した。

本特集では、指針改訂にも協力したコンクリート構造物の電気化学的防食工法研究会(CP工法研究会)の宮川豊章会長(京都大学特任教授)と日本エルガード協会の大西利彦会長(住友大阪セメント代表取締役専務執行役員)にそれぞれ活動状況を伺い、電気化学的防食工法の今後を展望する。また、合わせて電気化学的防食工法・技術の事例を紹介する。

 

大阪府コンクリート試験協会

大阪府コンクリート試験協会(大試協、金田幸一代表理事)は2020年1月、コンクリート試験業界の社会的地位確立を目的に大阪府下で生コンの受入検査(現場代行試験)を主事業とする試験会社6社によって発足した。技術水準の向上、技術者の雇用確保・安定供給、コンプライアンス順守の三本柱で事業を進めている。金田代表理事に方針を聞いた。

 

 

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[2021.11.15]

 

セメント値上げ、事業継続へ早期浸透図る

セメント各社の値上げ表明が10月上旬から続いており、今月上旬までに出揃った。国内需要が低調に推移するなか、石炭価格の大幅な高騰をはじめ各種コストアップを受けて、経営環境が急速に悪化している。今後、各社は強い危機感のもとユーザーとの価格交渉を本格化し、将来に向けて事業を継続するため早期浸透を図る考えだ。一方、大幅なセメント値上げを受けて、主要ユーザーである各地区生コン協組の価格改定の動きも活発化している。

 

北九州広域生コン協組、来年4月に2000円値上げ

北九州広域生コンクリート協同組合(永松高詩理事長)は、2022年4月1日以降の新規引合物件から値上げする。9月に開催した理事会で承認した。新価格は建築標準物(18‐18‐20)で現行価格から㎥2000円アップの1万5000円に改定する。骨材など原材料費高騰や人件費上昇に伴うコストアップ分を価格に転嫁する。10月に行政や建設業団体、建設物価調査会、経済調査会に対してPRを行った。今後さらにユーザーへの浸透も図っていく

 

PC建協が関東地整と意見交換会

プレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協、大野達也会長)と国土交通省関東地方整備局は10月28日、さいたま市新都心合同庁舎2号館の関東地方整備局で意見交換会を開いた。PC建協がJIS化に向けて取り組んでいるUコンポ橋の設計要領への記載などプレキャスト(PCa)化やPC建築(PCaPC造)の推進など生産性向上に向けた提案を行い、活発に意見を交換した。

 

 

特集

生コン記念日

わが国で生コンが初めて製造・出荷されたのは1949年11月15日。全生連は創業の精神を忘れず、原点に立ち返って将来を展望すべく、同日を「生コン記念日」と制定している。今年度上期(4~9月)の全国の生コン需要は、過去最低だった20年度実績を2・1%下回る水準で推移しており、依然として新型コロナの直接・間接の影響が小さくないものとみられる。その一方で、大需要地区の民需を中心に需要の改善傾向が強まってきた。また、カーボンニュートラルやDXの推進といった、「コロナ後」の社会構築に向けた動きも活発化してきており、生コン業界でも対応が求められている。本特集では、全生連の各地区本部長に、コロナ禍における各地区の現状や課題などについてご紹介いただくほか、全国生コン青年部協議会の活動状況について西原武敦会長に聞いた。また、カーボンニュートラルへの挑戦をテーマに石田哲也東京大学大学院教授にご寄稿をいただいた。

 

 

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[2021.11.8]

 

セメント大手の値上げ出揃う

住友大阪セメントは2日、セメントおよびセメント系固化材の販売価格改定を表明した。これにより大手セメント会社の値上げが出揃い、いずれも大きな上げ幅となっている。2021年度上期の国内セメント需要は1・9%減の1869万6千㌧となり、依然として低位で推移している。こうしたなか、石炭価格が過去に例をみないほど高騰しており、セメント各社の事業環境は急速に悪化、21年度通期業績は赤字または大幅な減益となる見込みで、事業を継続するためには値上げの早期浸透が不可欠だ。

 

21年度上期全国生コン出荷は上期最低を更新

2021年度上期(4~9月)の全国生コンクリート出荷量(全生連調べ)は3760万8千㎥で、前年同期を2・1%下回った。上期ベースでは4年連続のマイナスで、ピーク以降の最低だった昨年度上期実績を下回り、3年続けて過去最低を更新した。ただし、大需要地の関東一区地区、東海地区、近畿地区をはじめ複数地区で民需が堅調さを取り戻しつつあり、需要環境はやや改善基調にある。官公需は1326万9千㎥(7・0%減)で4年連続マイナスだったものの、民需は2433万8千㎥(0・8%増)で、微増ながら18年度以来3年ぶりのプラスに転じた。官公需と民需の構成比は35・3対64・7。

 

パイル21年度上期出荷は微増の120万㌧

コンクリートパイル・ポール協会が集計した2021年度上期(4~9月)のコンクリートパイル出荷実績は、前年同期比0・3%増の119万7756㌧となった。ここ数年のパイル需要をけん引している物流倉庫が堅調に推移したほか、工場向けの出荷が大きく伸びた。同協会では通期240万㌧の出荷想定をしている。

 

 

特集

ヒューム管

ヒューム管は1930年代に全国の主要都市で下水道事業が実施されたことを機に普及が進んだ。ピーク時の1973年には年間製造量が約400万トンに達したが、下水道事業の概成や他管材の開発などに伴ってシェアは漸減。現在の年間製造量は15万~20万㌧の間で推移するところまで縮減しており、全国ヒューム管協会の調べでは2020年度の出荷量は15万7千㌧となっている。一方で、近年は豪雨災害の激甚化・頻発化に伴って雨水貯留管としての用途が増えているほか、老朽化したインフラ構造物の更新に合わせて地下に埋設する電気・通信のケーブル管やガス管、水道管の鞘管としての需要も伸びている。全国ヒューム管協会の中川喜久治会長に業界の現状や展望などをお聞きした。

 

東北地区

全生連の調べによると東北6県の2020年度生コン出荷量は647万4千㎥(工組員外社推計含む)で前年度実績に比べ9・0%減少した。21年度上期も10・0%減の296万3千㎥(同)となり、厳しい需要環境が続いている。上期出荷を県別でみると青森・山形が前年同期に比べて増加となったものの、他4県で減少。とく岩手・福島は東日本大震災からの復興需要が終息した影響もあり、20%以上の減となっている。需要減が続くなかで各地区の協同組合では員外社の加入促進による組織体制の強化や適正価格の維持に取り組んでいる。本特集では東北各地の生コン業界および圧送業界の動向を紹介する。

 

近畿地区

近畿地区の生コン需要は堅調に推移する。大阪・兵庫、京都、和歌山、滋賀、奈良の近畿2府4県で構成する全生工組連近畿地区本部工組員合計の2021年度上期(4~9月)累計生コン出荷量は前年同期比微増の508万4千㎥となったが、都市部や大型物件の着工中のエリアを除く、官公需の比率の高い地区では需要減への危機感が高まっている。一方、近畿全体で協同組合の広域化による協組共販が進展し、生コン市況は安定推移する。大阪広域生コンクリート協同組合(146社166工場)および大阪兵庫生コンクリート工業組合(153社175工場)の木村貴洋理事長に活動方針を聞くとともに、生コン工組や協組の概況、袋セメント卸、骨材業界、圧送業界を取り上げる。

 

 

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[2021.11.1]

 

今年度上期のセメント内需、1・9%減

2021年度上期のセメント国内需要は20年度上期実績に比べ1・9%減の1869万6千㌧となった。セメント協会の集計。国内販売量は1・9%減の1869万㌧。輸出量は8・5%増の570万5千㌧で、固化材原料他は0・5%増の316万7千㌧、生産量は0・9%増の2734万3千㌧となった。慢性的な建設現場の人手不足に起因する工期の長期化や着工の遅れ、依然として収束していない新型コロナウイルスの直接、間接的な民間設備投資への影響に加えて、7~8月は全国的な豪雨の影響を受けており低調が続いている。

 

生コン市況、大幅な上伸相次ぐ

各地の調査会生コン表示価格で、一度に㎥1000円以上の大幅な上方修正が行われるケースが相次いでいる。北海道では、『積算資料』が9月上旬調べで、札幌を含む4地区の表示を1000円以上引き上げていたが、10月上旬調べ(11月号)でも稚内の表示を1000円引き上げ2万1050円とした(21‐18‐20)。『建設物価』も11月号で北海道新幹線の札幌延伸工事が続く八雲地区の表示を1000円上げ、2万300円(同)としている。このほかにも全国の複数の地区で、1000円以上の上げ表示がみられた。

 

PC工学会が発展に向けシンポジウム

プレストレストコンクリート工学会(PC工学会、阿波野昌幸会長)は10月21~22日、オンデマンド動画によるオンライン形式で第30回「PCの発展に関するシンポジウム」を開催した。2題の特別講演のほか、17セッション161編の発表が行われた。「床版取替工事」2セッションに加えて床版の継手構造に関するセッションが設けられるとともに、ICT施工管理やBIM/CIMの活用事例が紹介されるなどプレストレストコンクリート(PC)の最新動向を反映したものとなった。

 

 

特集

住友大阪セメント

住友大阪セメントは2020年度から3年間を対象とする中期経営計画に取り組んでおり、今年度は2年目の折り返し地点となる。基本方針として「外部環境変化に対応し、収益基盤を強化するとともに事業を拡大する」と「企業に対する社会的要求に対応するとともに、将来の経営リスクに備えた施策を検討・立案する」の2つを掲げている。

具体的な事業戦略として、セメント関連事業では「セメント・固化材の収益力向上と事業基盤の整備」並びに「関連事業の拡大(海外・鉱産品・建材)」に取り組むとともに、高機能品事業では「既存主力商品の競争優位性確保と新製品の開発」を基本方針としている。また、環境対策として「環境対策強化(再資源化)」と「CO2排出削減への取り組み」を実行している。

本特集では、同社グループの現況と今後の展望を紹介する。

 

 

 

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[2021.10.25]

 

セメント値上げ相次ぐ

セメント各社の値上げ表明が相次いでいる。すでに業界最大手の太平洋セメント、トクヤマがそれぞれ2022年1月出荷分、今年12月出荷分から価格改定を打ち出しているが、ここにきて宇部三菱セメント(UM)、麻生セメント、デンカも値上げを表明した。セメント国内需要が低調に推移するなか、石炭価格が過去に例をみないほど高騰しており、事業環境が急速に悪化。下期以降の業績への影響は避けられない状況だ。取り巻く経営環境は他社も同様で、値上げを打ち出していない社も今後追従するとみられる。

 

滋賀県生コン工組、1DAY施工見学会開く

滋賀県生コンクリート工業組合(村井攻一理事長)は7日、甲賀市の信楽生コン工場内で「1DAY PAVE」(早期交通開放型コンクリート舗装)の施工見学会を開催した。上部団体の全国生コンクリート工業組合連合会および近畿地区本部との共催。滋賀工組は今年度からコンクリート舗装の推進に向け、手始めに1DAYの普及を目的とし、技術委員会を中心に特性把握に向けた実験や試験施工に取り組んでいる。本会場内ストックヤード周辺で5日と7日に合計約200㎡を施工。7日の見学会には県議会議員、国土交通省や県、施工会社、セメント会社等約120人が参加した。

 

PCa創造開発交流会がオンラインで総会

全国PCa創造開発交流会(高田浩平会長)は13日、第33期通常総会をオンラインで開催、会員95社中57社が参加し37社が委任状を提出した。コロナ禍で総会と併せ同会の中心的な活動である地区別交流会も2年連続のオンライン開催となり、また海外研修事業は2年連続で中止となっている。

 

 

特集

砕石安全

典型的な装置産業であり大型重機やプラントでの作業をメインとする砕石業界は、他産業に比べて労働災害が重篤化しやすい。採石業の労災保険料率は全業種の中で4番目に高い1000分の49と高止まりしており、砕石業界は労働災害の削減に傾注している。ここでは日本砕石協会の安全活動を紹介するとともに砕石業界の保安の第一人者である三橋春夫氏の寄稿を掲載。各地区の砕石業界の安全対策、中央労働災害防止協会の活動などを取り上げ、安全性を向上した建機等を紹介する。

 

関東一区地区

東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県で構成する関東一区地区の生コン業界は、協組共販の運営手法や品質管理体制、様々な技術的課題への対応等の取り組みで業界の先導役を担ってきた。需要環境は19年度下期ごろから急速に悪化し、20年度に入っても、大型物流施設の需要などがあった一部地域を除いて厳しい状況が続いたが、今年度に入ったころからはやや民需の好転が見られ、物流倉庫の整備が多くの地区の出荷を下支えした。止まっていた大型工事も動き出しつつあり、地区全体として4~8月の生コン出荷量は804万2千㎥、前年同期比4・0%増となった。ただ、各地区協組が取り組んでいる市況対策では着実な成果が出ているものの、次々と新たなコストアップにさらされ、各協組は継続的な値上げに迫られている。本特集では、全生連の関東一区地区本部の吉野友康本部長に同地区の現況と需要開拓など今後の課題について聞くとともに、各地区の主要生コン協組の最近の動向などを紹介する。

 

マンホール浮上抑制技術

2004年に発生した新潟県中越地震で1400カ所以上のマンホールの浮上が発生し、長期間にわたって下水道機能が麻痺したことから、マンホールの浮上抑制の必要性が強く認識されはじめ、着実な対応が求められている。近年でも、震度7を観測した東日本大震災、熊本地震および北海道胆振東部地震で液状化現象によりマンホールが浮上する被災事例が各地で報告された。緊急車両の通行が妨げられ、早期復旧の遅れにつながるためコンクリ―ト製品メーカー各社は浮上を抑制する工法や技術を開発し、普及推進を図っている。本特集では、東京都や千葉市、札幌市、静岡市など地方公共団体の下水道地震対策とマンホールの浮上抑制に向けた取り組みについてご寄稿いただくとともに、主要各社・工業会が提案する各種工法および技術動向を紹介する。

 

 

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[2021.10.18]

 

日本製鉄、日鉄セメントなどハイブリッド船建造へ

日本製鉄、日鉄セメント、NSユナイテッド内航海運、石油資源開発、常石造船、川崎重工業の6社は9月30日、NSユナイテッド内航海運の保有する石灰石運搬船「下北丸」後継船について、天然ガス専焼エンジンとバッテリを組み合わせたハイブリッド推進システム船として建造することで合意したと発表した。同日に「輸送契約覚書」、「船舶燃料用液化天然ガス売買契約」、「建造契約」、「天然ガス専焼エンジンとバッテリ推進システム売買契約」を締結した。

 

関東一区の上期生コン出荷は横ばい

関東一区の主要生コン10協組の今年度上期(4~9月)の出荷実績は455万5千㎥で、前年同期実績を1994㎥(0・04%)とわずかに上回った。第1四半期はプラスだったが、第2四半期は東京オリンピック・パラリンピック開催の影響はあまりなかったものの、記録的な長梅雨、夏の長雨、台風の接近など天候に恵まれず、広範囲で現場が遅れがちとなった。出荷実績は20年度同期比横ばいだったものの、20年度上期は前年度を約1割下回る低水準だったことを考えると、関東一区でもまだ本格的な需要回復には至っていない。東京地区を含めて契残が大きく膨らんでいる協組が多く、今後荷動きの活発化が予想されてはいる。しかし、近年生コンの輸送力の低下も進んできたことから、仮に下期の現場の進捗が順調であっても、生コン出荷量の上積みには限界がある。「下期に忙しくなっても契残は高水準のままで、出荷量も若干のプラス程度に収まるのではないか」とする声もある。

 

クリオン、ALCパネル値上げ

クリオン(東京都江東区、舟久保陽一社長)はこのほど、軽量気泡コンクリート(ALC)パネルの製品価格を改定することを決めた。2022年1月出荷分からALCパネル全製品を7%値上げする。鉄線を中心とする原材料および重油・電力等の価格が急激かつ大幅な上昇を続けるなかで、あらゆるコスト削減を含めた経営合理化に努めてきたが、企業努力では吸収できない状況となったことによるもの。安定的な製品供給と健全な事業維持が困難な状況であると判断して値上げを決めた。今後、需要家の理解を求めて新価格の浸透を図っていく方針だ。

 

 

特集

i-コンストラクション

国土交通省は①ICTの全面的な活用(ICT土工)②全体最適の導入(コンクリート工の規格の標準化等)③施工時期の平準をトップランナー施策として建設現場に導入することによって、建設生産システム全体の生産性向上を図り、魅力ある建設現場を目指すi-Constructionを進めている。「コンクリート生産性向上協議会」では中型・大型構造物へのプレキャスト(PCa)製品導入促進を目指し、分割せずにセミトレーラやトレーラなど特殊車両で運搬可能な規格は原則PCa化を進めるとともに、現場打ちとプレキャストの比較を行う上で、価格で換算できない要素を考慮するバリューフォーマネー(VfM)の概念の導入を検討する方針を示している。今後、PCa製品の大型構造物への適用がさらに進むと見込まれる。

本特集ではコンクリート生産性向上協議会の動向をはじめ、PCa製品の導入で先進的な取り組みを行っている国土交通省北陸地方整備局の動きとともに、コンクリート製品業界の取り組みなどを紹介する。

 

プレストレストコンクリート技術特集

プレストレストコンクリート(PC)工学会は21~22日に第30回「PCの発展に関するシンポジウム」を開催する。今回は昨年に引き続き、新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点から「オンライン形式」で実施する。PC工学会では、プレキャスト化や維持管理などPC技術に求められる社会的要請に対応するため、公益社団法人として様々な活動を進めている。PC技術にかかわる規準作成に加えて公募研究、受託研究、特別研究に活発に取り組み、海外との技術交流を図っている。本特集では、シンポジウム開催を機に阿波野昌幸会長に工学会の活動内容をうかがうとともに、各社のPC技術の最新動向を紹介する。

 

 

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[2021.10.11]

 

セメント2社、値上げ表明

――「このままでは事業を継続できない」。2020年度のセメント国内需要が1966年度以来、54年ぶりに4000万㌧を下回り、今年度も依然として回復に至っておらず低調だ。こうしたなか、昨年度は低位で推移していた石炭価格が一転、ここにきて過去に例をみない高騰をみせており、当面落ち着く見通しのない状況にある。強い危機感のもと、セメント業界最大手の太平洋セメント、トクヤマの2社が相次いでセメント値上げを表明した。18年4月の値上げに続くもので、両社は強腰の姿勢で「早期決着」を図る考えだ。厳しい経営環境は他社も同様といえ、今後追従する可能性が高いとみられる。

 

生コン業界、従業員数がやや増加

全生連(吉野友康会長)はこのほど、2021年4月現在の会員工組および協組の組合員の従業員数および保有車両台数の調査結果を発表した。従業員数は前年より9人増えて3万6423人、車両は691台減って3万3826台となった。それぞれ3年前の調査と比較すると、従業員数はプラス42人とわずかに増加したが、車両台数は1239台減少していた。直近3年間は単純平均で、従業員は毎年14人増え、車両は毎年413台減少したことになる。

 

秩父コンクリート工業、矩形沈設立坑を規格化

秩父コンクリート工業(東京都台東区、山口博司社長)は、主力事業の一つであるコンクリート製品部門において、主に下水道推進工法に用いるマンホール兼用発進・到達立坑「沈設立坑PMP‐Ⅱ」のラインアップを拡充した。新たに矩形の沈設立坑を規格化し、昨年2つの現場での試験施工を経たうえで今年4月に上市した。円形の沈設立坑の長所を引き継ぎつつ工程を簡略化し、立坑内の容積拡大により施工および維持管理作業スペースの拡充に寄与する。近年、雨水関連事業で多用されている大口径管への対応もさらに容易になる。豪雨災害の激甚化・頻発化に伴って推進工法の需要も雨水対策に移行しており、今後の需要増が見込まれる。開発の経緯や今後の展望などについて取材した。

 

 

特集

三多摩生コンクリート協同組合創立50周年

三多摩生コンクリート協同組合(小林正剛理事長)は2021年10月14日に創立50周年の節目を迎える。この間同協組は、東京都心部のベッドタウンとして急激に発展した多摩地区の社会・経済の基盤整備を支える一方で、都内協組で最初の戻りコンの有償化、独自方式の賠償責任保険の導入など、先進的な事業を率先して実施してきた。近年では、営業エリア内のアジテータ車ドラムに地域の幼稚園・保育園の児童が描いた絵を掲示する「三多摩ギャラリー」の取り組みなども、全国から高い注目を集めている。本特集では同協組の創立50周年を記念し、小林理事長へのインタビュー、主要委員会の活動状況の紹介等を通して同協組のこれまでの歩みを振り返るとともに、今後に向けた課題や展望などを探る。

 

 

 

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[2021.10.4]

 

生コン市況が全国で上伸

経済調査会と建設物価調査会は9月上旬の調査に基づき、10月号の『積算資料』および『建設物価』で生コンの表示価格を全国的に改定した。急激なコストアップに直面して危機感を強めた全国の協同組合が、事業存続をかけて市況対策に臨んでいる状況を反映し、関東一区や北海道など今年度に入って出荷が好調だった各地区だけでなく、北陸や九州など需要の低迷が目立つ各地区でも広範囲で表示が上伸している。ただし、将来的には輸送コストがさらに高騰することが見込まれている。24年4月からのゼネコンの残業上限規制に先立ち、多くの現場で残業の抑制が進められているが、これにより生コンが以前より短時間で打ち込まれる傾向が強まっており、輸送効率の悪化と傭車率の上昇につながっている。こうした動きは今後ますます強まると見られ、生コン業界でも価格転嫁の動きが加速することが避けられない情勢だ。

 

群馬県の生コン、値上げの動き活発化

10月に入って群馬県内の各地区で生コンの販売価格を改定する動きが活発化している。骨材をはじめ、原材料費や輸送費などの上昇に伴い、生コンの製造コストは増大傾向にある。群馬県では昨年10月と今年4月に県の砕石の設計単価が県下13地区のうち、9地区で㎥200円引き上げられたほか、隣県の栃木県でも骨材業者が4月から大幅な値上げを打ち出している。また、運転手や車両の不足、傭車料金の上昇などに伴う運搬費の増加に加え、原油価格の高騰も組合員各社の収益を圧迫している。このほか、働き方改革への対応に伴って稼働日数が減少するなかでの最適な出荷体制構築が課題となっている。

 

會澤高圧コンクリート、PC用いて風力タワー

會澤高圧コンクリート(苫小牧市、會澤祥弘社長)は9月28日、プレストレストコンクリート(PC)を用いたハイブリッド風力タワー工法「VT」を海外の大手風力発電機器メーカーとの技術協力で開発したと発表した。現行の陸上風力発電タワーの主流である高さ80㍍級の鋼製タワーをPC製タワーで120㍍級に嵩上げ。タワー一本当たりの発電量を4倍強に高め、発電原価を約半分に削減できる。世界3大認証機関の一つでノルウェーのオスロに本部を構えるDNV GLと設計認証に必要な構造解析を進めており、早ければ2022年春にも市場投入する予定としている。

 

 

特集

石灰石骨材

全国の石灰石骨材出荷量は2020年度実績で前年度比6%減の2842万㌧となり2年連続減少したが、最大向け先の首都圏の生コン需要の減少に比べると下げ幅は小さく、21年度第1四半期は微減で推移し復調が予想される。都市部を中心に大型物件の石灰石骨材指定は恒常化し、石灰砕砂は関西に加えて関東において天然砂の代替として位置づけを高めている。地方都市でも地場の骨材業者の減少を背景に大型鉱山からの海送による石灰石骨材供給は増えつつある。ここではセメント・鉱山・石灰主要7社の石灰石骨材の販売方針や生産・出荷動向、最新機器を取り上げる。

 

竪型ミル

セメントの生産工程では、原燃料破砕・粉砕の効率化が求められ、粉砕工程の省エネルギー化を目的として、これまで各セメント工場に竪型ミルの導入が推進されてきた。電力コストを抑制するとともにメンテナンスの良さなどの特長を持つことから、これまでの原料ミル、石炭ミルのみならず高炉スラグを有効活用するためのスラグ粉砕用への導入も進んでいる。現状では国内向けは、ほぼ一巡したものの、海外のセメント業界にも高く評価されアジア、南米を中心とした導入や引き合いが堅調だ。国内主要メーカーの竪型ミルの特長や実績などについて紹介する。

 

 

 

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[2021.9.27]

 

札幌生コン協組、4月値上げ満額浸透

札幌生コンクリート協同組合(成田眞一理事長)が今年4月から取り組んできた値上げが、市場に満額浸透した。「建設物価」(建設物価調査会)と「積算資料」(経済調査会)は9月上旬調べで、「札幌地区」の生コン表示価格を現行価格から㎥2200円上方修正し、建築標準物(21‐18‐20)で1万5500円とした。同協組が値上げを打ち出した昨秋時点で、建設物価と経済の両調査会の札幌地区の生コン表示価格は建築標準物で1万3300円で、道内29協組のなかで最も低い水準にあったが、このほど“北海道一安い”生コン価格から脱却した。

 

全国品監、7工場減の2467工場受審予定

全国生コンクリート品質管理監査会議(全国会議、議長・辻幸和群馬大学・前橋工科大学名誉教授)は17日、ウェブ会議により第60回(今年度第1回)全国会議を開催した。2021年度の全国統一品質管理監査および査察の実施方針、監査実施状況や〇適マーク使用の承認および取消し、優良工場表彰の実施状況、規程類の一部改正等について報告・審議され、原案通り承認された。今年度は前年実績より7工場減って2467工場が受審する予定だが、緊急事態宣言の対象となった地区などではすでに工場監査のスケジュールに遅れが出ているケースもある。新型コロナ禍が依然収束しない状況を受け、「実施方針」は昨年度に引き続きリモート監査も可能とするなど感染予防への配慮を盛り込んでいる。

 

コンクリート製品業界の4~6月期

新型コロナウイルス感染症の拡大が長期化し、経済活動が大きく制限されるなかで、土木用コンクリート製品や建築用コンクリート製品を扱う企業は厳しい状況が続いている。土木用コンクリート製品メーカー上場8社の2021年4~6月の決算が発表されているが、土木用製品は下期に売り上げが集中するケースが多いことに加えて、各企業は22年3月期から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)を適用しており、前年同期比を算出しない企業もあることから、単純な比較はできないものの、ベルテクスコーポレーションを除く7社が減収となった。コンクリートパイルは物流倉庫向けを中心に民需が増加して業界全体の出荷量が増加し、緩やかな回復基調となっている。プレストレストコンクリート(PC)は高速道路の大規模更新事業が進ちょくするなかで業績も好調を維持している。

 

 

特集

土壌汚染処理

土壌汚染対策法(土対法)が2010年に改正され、土壌汚染の可能性がある土地を形質変更する際、都道府県への届け出を必要とする土地面積の基準を定めたほか、処理に関して土壌汚染処理業での許可制度を設けるなど新たな仕組みが盛り込まれた。首都圏では大深度地下を利用した道路網整備が進められ、リニア中央新幹線関連工事でも地下の活用が計画されている。これら工事に伴って大量の自然由来汚染土壌発生が見込まれ、環境省や国土交通省をはじめ行政は対策を検討し、19年4月1日付で土対法が改正施行された。

今回、建設発生土の有効利用を進めるほか、土壌汚染に合理的に対応するためのガイドブックの策定を検討している東京都の取り組みを解説する。さらに土壌処理業界の企業が結集し、業界の発展や土壌の健全化を進める日本土壌汚染処理業協会の活動を紹介する。

 

コンクリートパイル

コンクリートパイルの2020年度出荷は7.8%減の238万㌧となった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響などで民需が冷え込み、その他の民需が伸び悩んた。コンクリートパイル・ポール協会(COPITA)では、杭基礎の施工品質向上に関する社会的な要請を受けて、製品の品質向上と開発、設計・施工技術の向上・普及に取り組んでいる。

本特集では、COPITAの活動などを解説するとともに主要各社の展望を紹介する。

 

 

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[2021.9.20]

 

福岡地区生コン協組、来年4月から3000円値上げ

福岡地区生コンクリート協同組合(中島辰也理事長)は、2022年4月1日以降の新規引合受付物件から値上げする。新価格は建築標準物(18‐18‐20)で現行価格から㎥あたり3000円アップの1万6000円に改定する。原材料費の高騰や輸送費上昇に伴うコストアップ分を価格に転嫁する。前回は2018年4月に値上げをしており、4年ぶりの価格改定となる。10月中旬以降にユーザーなどに対して、値上げへの理解と協力を求めるため説明を行う考えだ。

 

東京都生コン工組、都議会各会派に要望

東京都生コンクリート工業組合(吉野友康理事長)は2日、東京都議会の自由民主党と公明党の両会派による要望ヒアリングに参加し、「令和4年度東京都予算等に対する要望」を行った。要望したのは①「水害対策」の継続的な実施について②都市整備の着実な推進について③回収骨材を使用した生コンクリートの利用についての3項目。このうち①を「重点要望」と位置付けた。都民ファーストの会派に対しては、書類提出により要望を行った。

 

日本興業、流域治水へ総合提案

日本興業は、土木資材事業・景観資材事業・エクステリア事業およびメンテナンス事業で培った技術・製品を生かして、国が推進する「流域治水」の考え方に基づき防災・減災から災害時対応、復旧までの一連に貢献する総合的な提案活動を強化する。雨水貯留側溝「アクアゲッター」や貯留浸透型舗装材「バリアフリーペイブSI」などの製品の普及や新技術開発を行うとともに、学識者やIoT関連技術を有する企業などと連携することで、迅速な避難などを促すソフト対策を含めた次世代型の治水対策を提案していく方針だ。

 

 

特集

トクヤマ

トクヤマは2021年度を初年度とする5年間の「中期経営計画2025」を新たにスタートした。新中計にあわせ“もっと未来の人のために”のスローガンのもと、同社の存在意義(経営理念)を「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」と再定義し、新たなビジョンの実現に向けて各種施策を進めていく。新中計の重点課題として①事業ポートフォリオの転換②地球温暖化防止への貢献③CSR経営の推進を掲げている。セメント事業は、事業目標に「エネルギー効率国内トップクラス」を掲げ、重点施策として「CO2排出量削減に向けた省エネ設備導入」と「廃プラスチック燃焼量増加による石炭使用量減少」に取り組む方針だ。本特集では、同社の現状と今後の展望についてセメント部門を中心に紹介する。

 

 

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[2021.9.13]

 

セメント業界、製造コスト上昇で収益圧迫

2020年度のセメント国内需要は、1966年度以来54年ぶりに4000万㌧下回る記録的な落ち込みとなった。21年度国内販売は4月から7月まで4カ月連続で前年同月実績を下回り、4~7月累計国内販売は前年同期比1・5%減の1252万9千㌧。都心部など一部地域で回復の兆しが見られるものの、全国ベースでは8月も低迷が続き、全体としては依然として回復基調に至っていない。こうしたなか、昨年度は低位で推移していた石炭価格が急騰しており、今後、大幅な製造コストアップに伴う収益悪化が懸念される。セメント各社は18年度から値上げ交渉を継続し一定の成果を得ているが、満額浸透には至っていない。今後、新たな価格転嫁も焦点になりそうだ。

 

関東一区の8月生コン出荷、3協組のみ堅調続く

関東一区の主要生コン10協組の8月の出荷実績がこのほどまとまり、66万4千㎥となった。前年同月比では3・3%マイナスと微減だが、実際にはかなり低調だ。前年度は第1四半期に異例ともいえる低迷を見て、そこから徐々に回復傾向が強まっていったのが第2四半期だった。その時期をさらに下回る水準で推移しているのが今年度の第2四半期であり、長梅雨や東京五輪開催の影響だけでは説明が難しい。建設産業全体の体質変化の影響も指摘されており、人手不足を主要因として建設現場において施工体制の確保が難しくなり、トラブル等で工程が延期するケースも頻発している。以前は工期順守・工期短縮を至上命題としていたゼネコンも、より実情にあった工事計画を立てるようになった。生コンサイドから見ると、予定されている物件数が以前と同程度でも、生コン出荷は以前のようなペースでは進まないということになっているようだ。

 

コンクレタス、耐震PCa塀で浸水防止効果を確認

防災コンクリート製品の開発・販売を行うコンクレタス(大分県大分市、池永征司社長)はこのほど、今年4月に三和コンクリート工業(熊本県天草市、錦戸保介社長)と共同で行ったプレキャスト(PCa)コンクリート塀による浸水防止実験の結果を発表した。近年の気候変動に伴う豪雨被害から住宅や企業の建築物、公共施設等をPCa塀で囲い、雨水の侵入を防ぐことを目的として実施したもので、同社開発の耐震PCa塀「塀のねっこ」を用いてプール上の空間を構築。注入した水の漏水量を計測し、良好な浸水防止効果を確認した。今回の性能評価実験で得た知見をもとに、さらなる開発を進め、浸水防止塀の普及による安全な住空間、国土の有効利用を実現していく構えだ。

 

 

特集

袋セメント

袋セメントは主に小口需要に対応した建材商品として販売され、ほぼ都道府県単位に組織された各地の卸協同組合の共同購買または共販事業が支えとなり、厳しい需要環境の中でも市況はおおむね安定推移している。20年度の袋セメント販売量は官公需の減少、民間設備投資の伸び悩みなどにより6・9%減の85万4千トンで、5年連続で100万トンの大台を割った。袋比率は年々低下していたが、19~20年度は横ばいの2・2%を維持。建設現場の工期短縮や省力化・省人化などでプレキャスト化が進むなど、工法の変化に伴って袋需要が長期低迷し、一部地区では安値で取引される私製袋が流通し事業環境は厳しい。県によっては独自のオリジナル袋を製作し、PRを図ることで販売量の確保に努めている。本特集では袋セメントを取り巻く現状を取材し今後を展望する。

 

セメント輸送

セメント業界において物流経費は大きなウエートを占め、その削減が収益確保の大きな課題と言える。セメント各社は2010年度から需要縮小に対応して事業構造の抜本的な改革に取り組み、物流面でセメントタンカーやバラトラック、中間貯蔵設備(SS)の削減に取り組んできた。セメント各社は将来の需要動向を見据え、最適物流体制の確立に向けて見直しを進めている。本特集では安定供給に努めるセメント業界の現状を紹介するとともに、全日本トラック協会の髙山秀一セメント部会長にセメント・トラック輸送の現状と課題について聞いた。

 

 

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[2021.9.6]

 

太平洋セメント、セメント袋でカーボンニュートラル

太平洋セメントは8月31日、セメントの出荷形態のひとつである袋製品に用いるセメント袋の中間層において、これまで使用していた化石資源由来のプラスチックフィルムに代えて、業界で初めて植物由来原料のバイオマスプラスチックフィルムを使用したと発表した。カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの一環となる。「東京支店管轄(南関東地域)のサービスステーションから導入を開始する」(同社)方針だ。

 

日建連、高流動性コンクリート採用を支援

日本建設業連合会(日建連・宮本洋一会長)は8月5日、Zoomウェビナーを用いたオンライン形式で「第10回日建連建築・材料施工フォーラム」を開いた。今後の高流動性コンクリートの普及促進に資することを目的として日建連の「建築分野における高流動性コンクリートの普及に関する研究会」が作成した「高流動性コンクリートの利用ガイドライン」の説明を行ったほか、高流動性コンクリートに関連した化学混和剤の最新動向やコンクリート工場の取り組み、2021年度に改定予定の日本建築学会「高流動コンクリートの材料・調合・製造・施工指針・同解説」の改定動向についても紹介した。

 

會澤高圧コンクリート、浪江町に研究開発拠点

會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市、會澤祥弘社長)は8月24日、福島県浪江町の南産業団地に研究(Research)・開発(Development)・生産(Manufacturing)の3機能を兼ね備えた次世代中核施設「福島RDMセンター」を建設することで浪江町と合意し、工場立地に関する基本協定を締結したと発表した。福島第一原発事故からの復興を目指す浜通り地区で、先端テクノロジーの社会実装を進め、より高度なコンクリートマテリアル事業と持続可能社会の実現に資する産業を地域とともに創出する目的。11月に着工して2023年4月の操業開始を予定している。

 

 

特集

太平洋セメント

太平洋セメントは、2020年代半ばをイメージした「ありたい姿・目指す方向性」として「グループの総合力を発揮し、環太平洋において社会に安全・安心を提供する企業集団を目指す」ことを掲げ、その実現に至るまでを3つのステップに分けて取り組んでいる。最終の第3ステップとして、21年度から23年度までの3年間を対象とした「23(ニーサン)中期経営計画」を策定し、取り組みをスタートさせた。23中計では、①成長の歩みを止めない企業グループとなる②社会基盤産業として、安全・安心社会の構築に貢献する③収益基盤の強化、成長投資を着実に実行する、の3つの基本方針に基づき、同社グループすべての事業が総合的・複合的に機能し合う、同社にしかできない新たな事業モデルを構築し、「圧倒的なリーディングカンパニー」となることを目指している。本特集では、こうした太平洋セメントの経営の現状を紹介するとともに、今後を展望する。

 

冨士機・太宰府生コン設立

各種プラント事業および環境事業を全国展開する冨士機(福岡市博多区、藤田岳彦社長)は、環境負荷低減とCO2削減を理念に掲げ、太宰府市内に次世代型生コン工場「太宰府生コン」を設立、4月中旬より出荷を開始した。バッチャプラントは同社が開発した「サスティナブルプラント『FBP-Nシリーズ』」。すべての設備・機器を建屋に内蔵した完全クローズドタイプであり、ミキサー車がなければ生コン工場とは思えない外観が特徴的だ。資源循環の可能性を追求し、残コン・戻りコンから発生する回収骨材とスラッジ水の有効活用に取り組み、着想から約3年の研究と設計・工期をかけてゼロエミッションを実現した。発案・設計者の藤田以和彦代表取締役会長に新プラントの概要を聞くとともに、環境負荷低減に向けた生コン産業の課題と可能性についてうかがった。

 

 

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[2021.8.30]

 

7月のセメント国内販売は微減

7月のセメント国内販売は前年同月比0・5%減の330万5千㌧で、4カ月連続のマイナスとなった。セメント協会の集計。8月は20日現在で1日当たり10・4%の減少。セメント国内需要は2019年度以降、建設現場の人手不足に起因する工期の長期化や着工の遅れ、天候不順の影響等で低調に推移。20年度に入ると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う直接、間接的な影響もありさらに落ち込んだ。21年度第1四半期の内需は前年同期比1・8%減の922万4千㌧(輸入はゼロ)。7月は微減だったものの8月は大きく減少、7~8月にかけて豪雨の影響で全体的には回復に転じていない。

 

関東一区の7月生コン出荷、回復基調やや失速

関東一区の主要生コン10協組の7月の出荷実績がこのほどまとまった。東京五輪の影響などから全体的に低調で、前年同月比プラスは6月の7協組から東関東、東京、千葉中央の3協組に減少した。第1四半期(4~6月)は前年同期比プラスに転じるなど比較的堅調だったが、7月に一転した形だ。

 

日本コンクリート工業、グループ経営推進強化へ

日本コンクリート工業は8月11日、2021~23年度の3年間を計画期間とする「2021年中期経営計画」を策定した。24日にはオンラインで新中計に関する説明会を開き、網谷勝彦会長と塚本博社長が計画内容の説明を行った。「グループ経営の推進による競争力強化と事業拡大で、国土強靭化と地球環境に貢献する」ことを基本方針として、グループ経営推進強化と経営体質改善を図ることで持続的成長による企業価値の向上に取り組む。塚本社長は「『コンクリートを通して、安心・安全で豊かな社会づくりに貢献する』という経営理念に基づき、技術と製品を提供するとともに、グループのシナジーを発揮して一層の成長を実現していく」と抱負を語った。

 

 

特集

PC建協

プレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協)は2017年に策定した「新ビジョン2017」に基づいて、プレキャスト技術とICT技術の効果的な活用を2本柱とする「i-Bridge」を提案し、生産性向上に取り組むとともに、週休2日制の実現など働きやすい魅力ある建設業を目指して活動を進めている。本特集では大野達也会長のインタビューをはじめ、ウェブを活用して実施したPC建築技術講習会・業務報告会などPC建協の活動、PC各社の最新技術などを紹介する。

 

ユニソン大阪新事業所開設

ブロックやレンガ、ポストなどガーデンエクステリア分野の総合メーカーであるユニソン(浅岡直人社長、本社/愛知県豊田市)は8月2日、大阪市鶴見区に大阪事務所を新たにオープンした。敷地内には事務所棟および多目的に活用されるコミュニティ棟が建ち、回廊式の中庭や植栽を豊富に採り入れた外構が来客の目を楽しませる。コンクリートブロックやコンクリート舗装材など同社製品が随所に用いられ、生きた建築のなかで見るショールームとしての機能を兼ね備えた。設計/監修を手掛けたのは関西を代表する建築家・竹原義二氏(無有建築工房)。浅岡社長は「ユーザーの好みや価値観が多様化するなかで、工業製品を大量生産して成立する産業は過去のものになりつつある。事務所新設にあたり、これからの時代に向けて自ら変化を体現したいと考えた」と語る。同建築の魅力を写真とともにレポートする。

 

 

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[2021.8.23]

 

セメント5社21年4~6月期、国内セメント部門は4社減益

セメント主要5社の2021年4~6月期連結業績は、セメント国内需要や生コンクリートの全国出荷量が低調に推移するなかで、国内セメント部門の売上高は「収益認識基準に関する会計基準」の適用の影響もあり、全社が前年同期を下回った。石炭価格の高騰等で製造コストが上昇したことなどにより、太平洋セメントを除く4社が減益。新型コロナウイルスの感染拡大の収束の時期が依然として読めないため、民間設備投資への影響など需要の先行きは不透明で、エネルギーコストのアップがさらに経営を圧迫する懸念がある。

 

首都圏の骨材、価格適正化道半ば

2021年度第1四半期の首都圏の骨材需要は割栗石など土木向け品目、リニア中央新幹線工事向け等セグメント向け砕石、石灰石骨材を除き低調に推移した。国土強靭化や災害復旧関連の河川整備など土木工事が中心で大型建築工事が少なく、骨材需給の緩みにより段階的に成果をあげてきた価格適正化や骨材輸送ダンプのコンプライアンス徹底に向けた取り組みは道半ばにある。首都圏の骨材業界を取材した。

 

住友金属鉱山シポレックス、10月出荷から10%値上げ

住友金属鉱山シポレックス(東京都港区、青野義道社長)はこのほど、軽量気泡コンクリート(ALC)パネルの価格改定を実施することを決めた。10月1日出荷分からALCパネル全製品を現行価格から10%値上げする。鉄および重油の高騰により原材料価格が上昇しており、コスト低減による企業努力で吸収できなくなったためで、安定した供給量確保を優先してコスト上昇分を販売価格へ転嫁する。新型コロナウイルス感染症拡大の影響でALC業界として需要が伸び悩んでいるなかでの苦渋の決断だが、同社では需要家の理解を求めて新価格の浸透を図っていく方針だ。

 

 

特集

東海地区

愛知、静岡、岐阜、三重4県で構成する東海地区の2021年度第1四半期(4~6月)生コン出荷量(全生連集計、非組合員推計含む)は前年同期比5・6%増の230万㎥となり三重、岐阜、愛知の3県が増えた。大型プロジェクトや市街地再開発の集中する地区がある一方で、工事の着工延期などコロナ禍の影響が大きい地区もあり需要はまだら模様。各県の工業組合や協同組合は組合機能を発揮し、事業の安定化を目指している。名古屋生コンクリート協同組合(36社39工場)の内田昌勝理事長(愛知県工組理事長、全生工組連東海地区本部長)に概況を聞くとともに工組や協組、コンクリート製品会社、セメント会社、骨材やセメント卸など関連団体を取り上げる。

 

 

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[2021.8.9]

 

19暦年セメント生産量、トップは中国で23億㌧

CEMBUREAU(欧州セメント協会)がこのほど発行した「2020年活動報告」によると、世界主要20カ国群の19年(暦年、以下同)セメント生産量のトップは中国で、18年の21億7670万㌧から5・7%増の23億㌧と2年ぶりに増加した。同報告書では19年の世界セメント生産量を41億㌧としており、中国は世界合計の56・1%を生産している。

 

JIS改正へ委託事業始動

全生連(吉野友康会長)はこのほど、2024年3月のJIS A5308(レディーミクストコンクリート)の改正・公示に向け、辻幸和群馬大学・前橋工科大学名誉教授を委員長とする「JIS A5308改正調査研究委員会」を設置した。経済産業省から委託を受けたJIS開発事業の一環で、改正原案作成に向け、今年度は課題の整理と改正に必要な情報収集等を行う。7月27日に第1回本会議を開催し、次のJIS改正に向けた具体的な動きが始動した形だ。今年度の活動成果は、同じく経産省の委託事業で来年度に設置予定の「JIS原案作成委員会」に引き継がれる運びだ。

 

ジオスターのHRC矢板が初採用

ジオスターが開発した「HRC矢板」がこのほど、新潟県の県営ため池整備事業に初めて採用された。H形鋼による杭(H杭)とコンクリート矢板の複合構造により土留め壁を構築するもので、従来のコンクリート矢板に比べてコンクリート板の面積を低減できるため、経済性を向上させている。同社では、農業用排水施設の老朽化が顕在して更新が必要になっていることから、同製品の普及を進めることで維持更新需要に対応していく方針だ。

 

 

特集

生コン輸送業界

生コン輸送業界はドライバーの高齢化と若手人材の不足、車両の更新問題、事故防止・安全対策、適正運賃の確保など多数の課題を抱えている。新型コロナウイルス感染症の収束時期が見えず経済活動の先行きが不透明な一方、今年度下期から本格化が予想されている都心部の再開発に伴い傭車不足を懸念する声もあり、輸送業界の課題解決は急務となっている。全日本トラック協会生コンクリート輸送部会の舘勝宏部会長に、人材確保や安全対策に関する部会としての取り組みや部会長会社である大京運輸の施策などについて、お聞きした。

 

北陸地区・中国地区の生コン業界

 

コンクリートミキサー船工法協会

10数年ぶりにバッチ式大型ミキサー船(CP船)2隻が新造されたのをきっかけに、昨年4月大阪湾内を拠点にCP船を運用する建設4社はコンクリートミキサー船工法協会を設立、時間あたり百㎥以上の供給能力を有する大型CP船の活用拡大を目指している。会員会社による座談会を行い大型CP船の海上工事での施工状況や展望を探るとともに、山田髙広会長(共栄グループ常務取締役本部長)に活動方針を聞いた。

 

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[2021.8.2]

 

4~6月のセメント国内販売は1・8%減

6月のセメント国内販売は前年同月比1・7%減の330万6千㌧で、3カ月連続のマイナスとなった。セメント協会の集計。7月は15日現在で1日当たり2・1%の増加でプラス基調。4~6月国内販売累計は前年同期比1・8%減の922万4千㌧となった。内需は2019年度以降、建設現場の人手不足に起因する工期の長期化や着工の遅れ、天候不順の影響等で低調に推移。20年度に入ると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う直接、間接的な影響もありさらに落ち込んだ。21年度は4月がほぼ横ばいでスタートしたが、5~6月はマイナスが続き、第1四半期は回復に転じていない。

 

6月の全国生コン需要、3カ月ぶりプラスに

6月の全国生コンクリート出荷量(全生連調べ、員外社分推計含む)は669万1千㎥で、前年同月を1・1%上回った。3カ月ぶりのプラス。民需は431万4千㎥で3・3%増。官公需は237万6千㎥で2・7%減となり、3カ月連続のマイナス。官公需と民需の構成比は35・5対64・5だった。

 

會澤高圧コンクリート、細骨材代替に廃プラ

會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市、會澤祥弘社長)は7月16日、特殊な方法で改質した廃プラスチックを細骨材代替としてコンクリート内部に固定化する技術を開発したと発表した。同技術により廃プラの大量リサイクルとコンクリートの低炭素化を同時に実現することができる。アメリカ・マサチューセッツ工科大学(MIT)の基礎研究から生まれたプラスチック改質技術を応用。同社はMIT発の企業であるMiConテクノロジーと共同開発契約を締結し、移動式の廃プラ改質装置やリサイクルモデルの開発に共同で取り組み、2023年春の実用化を目指していく。

 

 

特集

大阪広域生コンクリート協組員SB

大阪広域生コンクリート協同組合(木村貴洋理事長、146社166工場)の生コン出荷は堅調に推移するとともに、協組統一価格の建値㎥2万1800円(呼び強度18)の販売が浸透し市況も安定基調にある。組合員各社は経営を改善させて投資の原資を確保し工場の設備投資を進めている。木村理事長に協組員のSBの動向や組合活動を聞くとともに、2019年以降の組合員のSB・設備更新実績や東神戸宇部生コン、稲田巳建材、八光、新関西菱光、関西宇部、組合員5社のSBの概況を紹介する。

 

近畿地区の生コン業界

近畿2府4県で組織する全生工組連近畿地区の2020年度の生コン出荷量(非組合員推計含む)は前年度比微減の1112万㎥と安定しており21年度も大阪兵庫を中心に出荷は堅調に推移している。6月の理事会で本部長に再任した丸山克也氏(和歌山県広域生コンクリート協同組合理事長、和歌山県生コンクリート工業組合理事長)に方針を聞くとともに大阪兵庫工組の骨材WGの取り組みを紹介する。

 

JCI年次大会2021(名古屋)

7月7~9日にわたってオンライン開催された日本コンクリート工学会(JCI)の年次大会では初日の7日、恒例の生コンセミナーに続き、「コンクリート構造物診断セミナー」が開かれた。初回のテーマは「コンクリート構造物の維持管理の近未来像~我々技術者はどのように働くか~」。「デジタル化、建設ICT」「新材料、新工法」「脱炭素社会」「技術者像、人材育成」の四つの切り口からそれぞれ話題提供と議論が行われた。概要を以下に紹介する。

 

廃棄物・副産物リサイクル

セメント業界における廃棄物・副産物使用量は年間3000万㌧弱で、2013年度にセメント1トン当たり486㌔㌘を記録し、04年度以降、20年度まで17年連続で400㌔㌘を超えている。様々な制約に直面しながらも、技術開発や受け入れ設備の拡充、収集体制の強化を図るなどの対策が奏功している。東日本大震災では大量の災害廃棄物が発生したが、セメント業界は東北の4工場や埼玉県内の3工場が処理に協力した。16年に発生した熊本地震や17年の九州北部豪雨、18年の西日本豪雨でも同様の取り組みを行い、災害廃棄物処理においてセメント業界が果たしている役割は大きく、環境省も期待を寄せている。今後発生が危惧される巨大地震などの災害に対しても、セメント工場の貢献が期待されている。さらにセメント各社は他産業で処理が難しい廃棄物の受け入れに関して研究・技術開発を進め、対応を図っている。本特集はセメント協会の「セメントハンドブック2021年度版」を参考に、セメント業界での廃棄物・副産物のセメント資源化の取り組みを紹介する。

 

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[2021.7.26]

 

諸橋央典住友大阪セメント社長にきく

住友大阪セメントは6月29日開催の定時株主総会・取締役会において、社長に諸橋央典(もろはし・ひろつね)氏の就任を正式に決定した。2011年1月から10年間にわたり経営の先頭に立ってきた関根福一現会長からバトンを受け取った。国内セメント需要が4000万㌧を切る非常に厳しい事業環境のなかで、諸橋新社長に就任の抱負や今後の経営のかじ取りの方向性などについてうかがった。

 

岐阜中央生コン協組が小口割増の対象拡大

岐阜中央生コンクリート協同組合(雁部繁夫理事長、17社16工場)は2022年4月1日引合受付分から小口物件の対象を現行の1件「20㎥未満」から「100㎥未満」に拡大する。ベース価格㎥1万1000円(18-18-20)に対して20㎥未満は現行の1000円割増を2000円割増に引き上げて1万3000円、20~100㎥未満は1000円割増の1万2000円とし、3段階の価格体系に切り替える。

 

FAボックスカルバートがNETISで事後評価

FA工業会が普及に努めている「FAボックスカルバート」が国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」の事後評価実施技術となった。所見ではプレキャスト化により「工程に極めて優れる」と評価されているほか、工場製品であることにより品質や施工性の高さなどについても言及されている。同製品は2015年度にNETISの活用促進技術に指定されており、総合評価方式における技術提案で高く評価されることから、工業会ではさらにPRを強化していく方針だ。

 

 

特集

三菱マテリアル

三菱マテリアルは2020年度から22年度までの3年間を対象とする中期経営戦略に取り組んでいる。今年は創業150周年の節目の年を迎え、さらなる変革への起点と位置付けている。同社グループは「人と社会と地球のために」という企業理念のもと、「ユニークな技術により、人と社会と地球のために新たなマテリアルを創造し、循環型社会に貢献するリーディングカンパニー」をビジョンに掲げている。22中経では、この企業理念、ビジョンの実現に向けた30年から50年にかけての中長期的な同社グループの目標として、社会的価値と経済的価値の両立の観点から、3つの会社の目指す姿(①豊かな社会の構築に貢献②循環型社会の構築に貢献③脱炭素社会の構築に貢献)を策定している。セメント事業では「高度な環境技術を持つ、国内外のセメント業界のリーダー」を長期目標に掲げている。本特集号では、同社の経営の現況と今後の課題についてセメント事業カンパニーを中心に紹介し、展望を探る。

 

 

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[2021.7.19]

 

セメント業界、熱エネ原単位が2年連続悪化

2020年度のセメント産業の熱エネルギー消費量は、石炭換算で844万6千㌧、前年度に比べ2・7%減少した。セメント協会の集計。セメント1トン当たりの製造に使用した熱エネルギー(原単位)は石炭換算で112・6㌔㌘となり、19年度より0・9㌔㌘増加した。13年度までは3年連続で熱エネルギー原単位が改善していたが、14年度から3年連続で悪化。17年度は4年ぶりに改善し、18年度も2年連続で改善した。19年度は3年ぶりに悪化し、20年度も2年連続で悪化した。電力原単位はセメント1トン当たり106・4㌔㍗時で、0・4㌔㍗時改善している。

 

関東一区の生コン、出荷が回復基調

関東一区の主要生コン10協組の6月の出荷実績がこのほどまとまった。7協組がプラスとなり、うち東京地区、東関東、千葉中央の3協組は二ケタのプラスとなった。全体的な需要の回復基調が続いており、4~6月の第1四半期では前年同期実績を上回っている。東京地区が3カ月の二ケタ増と復調してきたことが大きい。

 

日本ヒューム、DX施工管理システム開発

日本ヒュームは14日、既製杭の施工管理における次世代型DX施工管理システム「Pile-ViMSys(パイルヴィムシス)」(特許出願中)を開発したと発表した。既製杭の杭打機に据え付けられている施工管理装置と専用タブレットを無線でつなぎ、オンタイムで施工状況を確認、インタラクティブな管理が可能となる。設計者、工事監理者、監理技術者、発注者などすべての工事関係者が情報共有することで、より厳格な施工管理と高い施工品質を実現する。

 

 

特集

関東一区・二区の生コン業界

 

コンクリート舗装

維持管理面やライフサイクルコスト低減の観点から優位性があるコンクリート舗装。これまで多く採用されてきた道路の更新に加え、新設や高速道路の4車線化などへの採用にも期待がかかる。今回、コンクリート舗装を進めている国土交通省中部地方整備局の活用の方向性などを紹介する。さらに日本スリップフォーム工法協会の西田義則会長に活動状況や方針を聞いた。また「1DAY PAVE」(早期交通開放型コンクリート舗装)の普及促進のために動画を作成した埼玉県生コンクリート工業組合の最近の取り組みを紹介する。

 

ブロック系舗装

インターロッキングブロックなどを用いたブロック系舗装は景観性に優れるとともに、遮熱性や保水性など多様な機能を有している。本特集では、ブロック系舗装の現状についてインターロッキングブロック舗装技術協会(JIPEA、中村俊行会長)や太平洋セメント舗装ブロック工業会(五十嵐明会長)に活動状況を伺うとともに、各社の舗装ブロックに関する技術を紹介する。

 

コンクリート製品企業決算

主要コンクリート製品企業18社の2020年度(20年5月期から21年3月期まで)の業績は半数を超える10社が減収となった。売り上げの減少に伴って利益面も悪化する企業が多く7社が経常減益、1社が赤字を計上している。18社のうち売上高のトップはコンクリートパイル大手のアジアパイルホールディングス(HD)で872億円だった。2位に三谷セキサンで689億円。3位は高見澤で625億円、4位が日本コンクリート工業で489億円、ベルテクスコーポレーションが378億円で5位に入った。売上高が100億円を超えた企業は13社で、7割以上を占めている。

 

 

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[2021.7.12]

 

セメント業界の廃棄物等原単位、2年連続減

2020年度のセメント業界における廃棄物・副産物使用量は前年度比4・6%減の2615万5千㌧と2年連続で前年度を下回った。セメント協会の集計。15年度から17年度まで3年連続で石炭灰の使用量が高炉スラグを上回ったが、18年度は4年ぶりに高炉スラグが上回った。19年度は再び石炭灰の使用量が上回り、20年度も2年連続で上回った。20年度は高炉スラグ、石炭灰ともに前年度使用量を下回った。エコセメントを除くセメント生産量(輸出用クリンカ含む)は3・6%減の5589万4千㌧で、これをベースとするセメント1トン当たりの使用量(廃棄物等原単位)は468㌔㌘で、19年度473㌔㌘から5㌔㌘減少。04年度から17年連続で400㌔㌘を上回ったものの、2年連続で前年度を下回った。

 

JCI、オンラインで生コンセミナー開催

日本コンクリート工学会の年次大会2021(名古屋)が7~9日、オンライン開催された。今回で第28回を数える生コンセミナーは従来通り、初日の13時から行われたが、初のオンラインセミナーとなることなどから時間は従来の半分の2時間に短縮され、近年恒例となっていた会場の参加者を含めた討論会は行われなかった。今回のテーマは「良いコンクリート構造物の施工のためにより良い生コンの製造を考える」。冒頭、趣旨説明を行った生コンセミナー部会長の犬飼利嗣岐阜工業高等専門学校教授は、「ひとくちに『より良い生コン』といっても、製造や施工など立場が違えば、『より良い』の意味も異なる。本セミナーでは立場を越えて共通認識を醸成することで、今後のより良いコンクリート構造物の実現に寄与したい」とした。270人超が参加した。

 

PC建協、PC建築の事例解説

プレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協)は6月11日、オンラインで「第28回PC建築技術講習会」を開いた。同講習会はPC建築技術の普及・発展に向けて1991年から毎年開催していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、昨年は中止となっていた。オンライン形式での同講習会は初めての試み。設計者がPC建築技術を活用した4件の事例についてコンセプトや構造設計の概要などを解説したほか、PC建協が発刊した「プレストレストコンクリート工事における緊張管理の手引き(建築編)」の概要説明が行われた。

 

 

特集

四国地区

全生連四国地区の2020年度の生コン出荷実績(全生連集計、員外社推計含む)は前年度比2・7%減の330万2千㎥だった。南海トラフ巨大地震対策工事が進む高知は前年度比プラスで2年連続の増加となったが、他3県は出荷を牽引する大型物件に乏しく前年割れの状況となっている。堅調だった高知でも郡部は出荷が低迷しており、高知市中心部の市況は陥没状態が続く。全生工組連四国地区本部(山中伯本部長)の施策も大半が新型コロナウイルスの影響で中止となるなど懸案は多い。一方で、昨年10月に愛媛県生コンクリート工業組合青年部が発足し、地区内全県での組織化が実現したことで業界の世代交代やイメージアップに向けた動きの活性化も期待される。地区本部や各県工組、協組の現況、主な取り組みを取材した。

 

東北・九州地区の生コン業界

 

建材左官情報

 

 

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[2021.7.5]

 

1DAY PAVE、藤沢市発注工事で初適用

神奈川県藤沢市の発注工事でこのほど、1DAY PAVE(早期交通開放型コンクリート舗装)の施工が行われた。舗装修繕工事の「辻堂駅遠藤線舗装打換工事(その2)」で採用。同市が工事発注した案件での採用は初となる。

 

5月の全国生コン出荷、回復遅れ5・1%減

5月の全国生コンクリート出荷量(全生連調べ、員外社分推計含む)は546万2千㎥で、前年同月を5・1%下回った。2カ月連続のマイナス。期待されていたような需要回復の勢いがみられない。関東一区は東京と神奈川がけん引する形で復調しつつあり、遅れていた大型民間工事が動き出していることが大きいが、前年同月に緊急事態宣言を受けて工事が大きく減少した反動も少なくない。民需は356万8千㎥で1・7%減、3カ月ぶりのマイナス。官公需は189万4千㎥で11・0%減となり、2カ月連続のマイナスとなった。官公需と民需の構成比は34・7対65・3だった。

 

會澤高圧コンクリートがリモート立会い初実施

會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市、會澤祥弘社長)はこのほど、札幌市発注の河川改修工事でモバイル端末などを用いた遠隔臨場を初めて実施した。製造工場における立会い検査のほか、施工現場での立会いもリモートで実施。施工時の立会いには、ハニカムラボ(東京都渋谷区、河原田清和社長)と共同開発したヘルメット一体型のデバイス「Trimble XR10」を活用した遠隔臨場支援システムを初適用した。

 

 

特集

JCI名古屋大会

日本コンクリート工学会(JCI)は7月7~9日、「コンクリート工学年次大会2021(名古屋)」(JCI名古屋大会)をバーチャルオンライン会場にて開催する。広島で予定されていた前回大会は新型コロナの影響で中止となり、今年度の名古屋大会開催の可否にも注目が集まっていたが、「今だからこそ3C.  Create, Change and Continue the Society with Concrete」を大会キャッチコピーに、初のオンライン開催に踏み切った。今大会では恒例のコンクリート工学講演会やテクノプラザ、生コンセミナー、特別講演会のほか、特別企画セミナーとして「コンクリート構造物診断セミナー」を企画する。さらに、今回初の試みとして、JCIホームページで「コンクリート川柳」を募集し、大会において優秀作を投票で決定する。本特集では大会実行委員会の河辺伸二委員長(名古屋工業大学教授)にJCI名古屋大会のポイントを解説していただくとともに、コンクリートテクノプラザに出展される新技術・新工法、各種機器の紹介を通じてコンクリート技術の最新動向をまとめる。

 

 

 

 

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