過去の特集・情報

セメント新聞

[2021.10.11]

 

セメント2社、値上げ表明

――「このままでは事業を継続できない」。2020年度のセメント国内需要が1966年度以来、54年ぶりに4000万㌧を下回り、今年度も依然として回復に至っておらず低調だ。こうしたなか、昨年度は低位で推移していた石炭価格が一転、ここにきて過去に例をみない高騰をみせており、当面落ち着く見通しのない状況にある。強い危機感のもと、セメント業界最大手の太平洋セメント、トクヤマの2社が相次いでセメント値上げを表明した。18年4月の値上げに続くもので、両社は強腰の姿勢で「早期決着」を図る考えだ。厳しい経営環境は他社も同様といえ、今後追従する可能性が高いとみられる。

 

生コン業界、従業員数がやや増加

全生連(吉野友康会長)はこのほど、2021年4月現在の会員工組および協組の組合員の従業員数および保有車両台数の調査結果を発表した。従業員数は前年より9人増えて3万6423人、車両は691台減って3万3826台となった。それぞれ3年前の調査と比較すると、従業員数はプラス42人とわずかに増加したが、車両台数は1239台減少していた。直近3年間は単純平均で、従業員は毎年14人増え、車両は毎年413台減少したことになる。

 

秩父コンクリート工業、矩形沈設立坑を規格化

秩父コンクリート工業(東京都台東区、山口博司社長)は、主力事業の一つであるコンクリート製品部門において、主に下水道推進工法に用いるマンホール兼用発進・到達立坑「沈設立坑PMP‐Ⅱ」のラインアップを拡充した。新たに矩形の沈設立坑を規格化し、昨年2つの現場での試験施工を経たうえで今年4月に上市した。円形の沈設立坑の長所を引き継ぎつつ工程を簡略化し、立坑内の容積拡大により施工および維持管理作業スペースの拡充に寄与する。近年、雨水関連事業で多用されている大口径管への対応もさらに容易になる。豪雨災害の激甚化・頻発化に伴って推進工法の需要も雨水対策に移行しており、今後の需要増が見込まれる。開発の経緯や今後の展望などについて取材した。

 

 

特集

三多摩生コンクリート協同組合創立50周年

三多摩生コンクリート協同組合(小林正剛理事長)は2021年10月14日に創立50周年の節目を迎える。この間同協組は、東京都心部のベッドタウンとして急激に発展した多摩地区の社会・経済の基盤整備を支える一方で、都内協組で最初の戻りコンの有償化、独自方式の賠償責任保険の導入など、先進的な事業を率先して実施してきた。近年では、営業エリア内のアジテータ車ドラムに地域の幼稚園・保育園の児童が描いた絵を掲示する「三多摩ギャラリー」の取り組みなども、全国から高い注目を集めている。本特集では同協組の創立50周年を記念し、小林理事長へのインタビュー、主要委員会の活動状況の紹介等を通して同協組のこれまでの歩みを振り返るとともに、今後に向けた課題や展望などを探る。

 

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.10.4]

 

生コン市況が全国で上伸

経済調査会と建設物価調査会は9月上旬の調査に基づき、10月号の『積算資料』および『建設物価』で生コンの表示価格を全国的に改定した。急激なコストアップに直面して危機感を強めた全国の協同組合が、事業存続をかけて市況対策に臨んでいる状況を反映し、関東一区や北海道など今年度に入って出荷が好調だった各地区だけでなく、北陸や九州など需要の低迷が目立つ各地区でも広範囲で表示が上伸している。ただし、将来的には輸送コストがさらに高騰することが見込まれている。24年4月からのゼネコンの残業上限規制に先立ち、多くの現場で残業の抑制が進められているが、これにより生コンが以前より短時間で打ち込まれる傾向が強まっており、輸送効率の悪化と傭車率の上昇につながっている。こうした動きは今後ますます強まると見られ、生コン業界でも価格転嫁の動きが加速することが避けられない情勢だ。

 

群馬県の生コン、値上げの動き活発化

10月に入って群馬県内の各地区で生コンの販売価格を改定する動きが活発化している。骨材をはじめ、原材料費や輸送費などの上昇に伴い、生コンの製造コストは増大傾向にある。群馬県では昨年10月と今年4月に県の砕石の設計単価が県下13地区のうち、9地区で㎥200円引き上げられたほか、隣県の栃木県でも骨材業者が4月から大幅な値上げを打ち出している。また、運転手や車両の不足、傭車料金の上昇などに伴う運搬費の増加に加え、原油価格の高騰も組合員各社の収益を圧迫している。このほか、働き方改革への対応に伴って稼働日数が減少するなかでの最適な出荷体制構築が課題となっている。

 

會澤高圧コンクリート、PC用いて風力タワー

會澤高圧コンクリート(苫小牧市、會澤祥弘社長)は9月28日、プレストレストコンクリート(PC)を用いたハイブリッド風力タワー工法「VT」を海外の大手風力発電機器メーカーとの技術協力で開発したと発表した。現行の陸上風力発電タワーの主流である高さ80㍍級の鋼製タワーをPC製タワーで120㍍級に嵩上げ。タワー一本当たりの発電量を4倍強に高め、発電原価を約半分に削減できる。世界3大認証機関の一つでノルウェーのオスロに本部を構えるDNV GLと設計認証に必要な構造解析を進めており、早ければ2022年春にも市場投入する予定としている。

 

 

特集

石灰石骨材

全国の石灰石骨材出荷量は2020年度実績で前年度比6%減の2842万㌧となり2年連続減少したが、最大向け先の首都圏の生コン需要の減少に比べると下げ幅は小さく、21年度第1四半期は微減で推移し復調が予想される。都市部を中心に大型物件の石灰石骨材指定は恒常化し、石灰砕砂は関西に加えて関東において天然砂の代替として位置づけを高めている。地方都市でも地場の骨材業者の減少を背景に大型鉱山からの海送による石灰石骨材供給は増えつつある。ここではセメント・鉱山・石灰主要7社の石灰石骨材の販売方針や生産・出荷動向、最新機器を取り上げる。

 

竪型ミル

セメントの生産工程では、原燃料破砕・粉砕の効率化が求められ、粉砕工程の省エネルギー化を目的として、これまで各セメント工場に竪型ミルの導入が推進されてきた。電力コストを抑制するとともにメンテナンスの良さなどの特長を持つことから、これまでの原料ミル、石炭ミルのみならず高炉スラグを有効活用するためのスラグ粉砕用への導入も進んでいる。現状では国内向けは、ほぼ一巡したものの、海外のセメント業界にも高く評価されアジア、南米を中心とした導入や引き合いが堅調だ。国内主要メーカーの竪型ミルの特長や実績などについて紹介する。

 

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.9.27]

 

札幌生コン協組、4月値上げ満額浸透

札幌生コンクリート協同組合(成田眞一理事長)が今年4月から取り組んできた値上げが、市場に満額浸透した。「建設物価」(建設物価調査会)と「積算資料」(経済調査会)は9月上旬調べで、「札幌地区」の生コン表示価格を現行価格から㎥2200円上方修正し、建築標準物(21‐18‐20)で1万5500円とした。同協組が値上げを打ち出した昨秋時点で、建設物価と経済の両調査会の札幌地区の生コン表示価格は建築標準物で1万3300円で、道内29協組のなかで最も低い水準にあったが、このほど“北海道一安い”生コン価格から脱却した。

 

全国品監、7工場減の2467工場受審予定

全国生コンクリート品質管理監査会議(全国会議、議長・辻幸和群馬大学・前橋工科大学名誉教授)は17日、ウェブ会議により第60回(今年度第1回)全国会議を開催した。2021年度の全国統一品質管理監査および査察の実施方針、監査実施状況や〇適マーク使用の承認および取消し、優良工場表彰の実施状況、規程類の一部改正等について報告・審議され、原案通り承認された。今年度は前年実績より7工場減って2467工場が受審する予定だが、緊急事態宣言の対象となった地区などではすでに工場監査のスケジュールに遅れが出ているケースもある。新型コロナ禍が依然収束しない状況を受け、「実施方針」は昨年度に引き続きリモート監査も可能とするなど感染予防への配慮を盛り込んでいる。

 

コンクリート製品業界の4~6月期

新型コロナウイルス感染症の拡大が長期化し、経済活動が大きく制限されるなかで、土木用コンクリート製品や建築用コンクリート製品を扱う企業は厳しい状況が続いている。土木用コンクリート製品メーカー上場8社の2021年4~6月の決算が発表されているが、土木用製品は下期に売り上げが集中するケースが多いことに加えて、各企業は22年3月期から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)を適用しており、前年同期比を算出しない企業もあることから、単純な比較はできないものの、ベルテクスコーポレーションを除く7社が減収となった。コンクリートパイルは物流倉庫向けを中心に民需が増加して業界全体の出荷量が増加し、緩やかな回復基調となっている。プレストレストコンクリート(PC)は高速道路の大規模更新事業が進ちょくするなかで業績も好調を維持している。

 

 

特集

土壌汚染処理

土壌汚染対策法(土対法)が2010年に改正され、土壌汚染の可能性がある土地を形質変更する際、都道府県への届け出を必要とする土地面積の基準を定めたほか、処理に関して土壌汚染処理業での許可制度を設けるなど新たな仕組みが盛り込まれた。首都圏では大深度地下を利用した道路網整備が進められ、リニア中央新幹線関連工事でも地下の活用が計画されている。これら工事に伴って大量の自然由来汚染土壌発生が見込まれ、環境省や国土交通省をはじめ行政は対策を検討し、19年4月1日付で土対法が改正施行された。

今回、建設発生土の有効利用を進めるほか、土壌汚染に合理的に対応するためのガイドブックの策定を検討している東京都の取り組みを解説する。さらに土壌処理業界の企業が結集し、業界の発展や土壌の健全化を進める日本土壌汚染処理業協会の活動を紹介する。

 

コンクリートパイル

コンクリートパイルの2020年度出荷は7.8%減の238万㌧となった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響などで民需が冷え込み、その他の民需が伸び悩んた。コンクリートパイル・ポール協会(COPITA)では、杭基礎の施工品質向上に関する社会的な要請を受けて、製品の品質向上と開発、設計・施工技術の向上・普及に取り組んでいる。

本特集では、COPITAの活動などを解説するとともに主要各社の展望を紹介する。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.9.20]

 

福岡地区生コン協組、来年4月から3000円値上げ

福岡地区生コンクリート協同組合(中島辰也理事長)は、2022年4月1日以降の新規引合受付物件から値上げする。新価格は建築標準物(18‐18‐20)で現行価格から㎥あたり3000円アップの1万6000円に改定する。原材料費の高騰や輸送費上昇に伴うコストアップ分を価格に転嫁する。前回は2018年4月に値上げをしており、4年ぶりの価格改定となる。10月中旬以降にユーザーなどに対して、値上げへの理解と協力を求めるため説明を行う考えだ。

 

東京都生コン工組、都議会各会派に要望

東京都生コンクリート工業組合(吉野友康理事長)は2日、東京都議会の自由民主党と公明党の両会派による要望ヒアリングに参加し、「令和4年度東京都予算等に対する要望」を行った。要望したのは①「水害対策」の継続的な実施について②都市整備の着実な推進について③回収骨材を使用した生コンクリートの利用についての3項目。このうち①を「重点要望」と位置付けた。都民ファーストの会派に対しては、書類提出により要望を行った。

 

日本興業、流域治水へ総合提案

日本興業は、土木資材事業・景観資材事業・エクステリア事業およびメンテナンス事業で培った技術・製品を生かして、国が推進する「流域治水」の考え方に基づき防災・減災から災害時対応、復旧までの一連に貢献する総合的な提案活動を強化する。雨水貯留側溝「アクアゲッター」や貯留浸透型舗装材「バリアフリーペイブSI」などの製品の普及や新技術開発を行うとともに、学識者やIoT関連技術を有する企業などと連携することで、迅速な避難などを促すソフト対策を含めた次世代型の治水対策を提案していく方針だ。

 

 

特集

トクヤマ

トクヤマは2021年度を初年度とする5年間の「中期経営計画2025」を新たにスタートした。新中計にあわせ“もっと未来の人のために”のスローガンのもと、同社の存在意義(経営理念)を「化学を礎に、環境と調和した幸せな未来を顧客と共に創造する」と再定義し、新たなビジョンの実現に向けて各種施策を進めていく。新中計の重点課題として①事業ポートフォリオの転換②地球温暖化防止への貢献③CSR経営の推進を掲げている。セメント事業は、事業目標に「エネルギー効率国内トップクラス」を掲げ、重点施策として「CO2排出量削減に向けた省エネ設備導入」と「廃プラスチック燃焼量増加による石炭使用量減少」に取り組む方針だ。本特集では、同社の現状と今後の展望についてセメント部門を中心に紹介する。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.9.13]

 

セメント業界、製造コスト上昇で収益圧迫

2020年度のセメント国内需要は、1966年度以来54年ぶりに4000万㌧下回る記録的な落ち込みとなった。21年度国内販売は4月から7月まで4カ月連続で前年同月実績を下回り、4~7月累計国内販売は前年同期比1・5%減の1252万9千㌧。都心部など一部地域で回復の兆しが見られるものの、全国ベースでは8月も低迷が続き、全体としては依然として回復基調に至っていない。こうしたなか、昨年度は低位で推移していた石炭価格が急騰しており、今後、大幅な製造コストアップに伴う収益悪化が懸念される。セメント各社は18年度から値上げ交渉を継続し一定の成果を得ているが、満額浸透には至っていない。今後、新たな価格転嫁も焦点になりそうだ。

 

関東一区の8月生コン出荷、3協組のみ堅調続く

関東一区の主要生コン10協組の8月の出荷実績がこのほどまとまり、66万4千㎥となった。前年同月比では3・3%マイナスと微減だが、実際にはかなり低調だ。前年度は第1四半期に異例ともいえる低迷を見て、そこから徐々に回復傾向が強まっていったのが第2四半期だった。その時期をさらに下回る水準で推移しているのが今年度の第2四半期であり、長梅雨や東京五輪開催の影響だけでは説明が難しい。建設産業全体の体質変化の影響も指摘されており、人手不足を主要因として建設現場において施工体制の確保が難しくなり、トラブル等で工程が延期するケースも頻発している。以前は工期順守・工期短縮を至上命題としていたゼネコンも、より実情にあった工事計画を立てるようになった。生コンサイドから見ると、予定されている物件数が以前と同程度でも、生コン出荷は以前のようなペースでは進まないということになっているようだ。

 

コンクレタス、耐震PCa塀で浸水防止効果を確認

防災コンクリート製品の開発・販売を行うコンクレタス(大分県大分市、池永征司社長)はこのほど、今年4月に三和コンクリート工業(熊本県天草市、錦戸保介社長)と共同で行ったプレキャスト(PCa)コンクリート塀による浸水防止実験の結果を発表した。近年の気候変動に伴う豪雨被害から住宅や企業の建築物、公共施設等をPCa塀で囲い、雨水の侵入を防ぐことを目的として実施したもので、同社開発の耐震PCa塀「塀のねっこ」を用いてプール上の空間を構築。注入した水の漏水量を計測し、良好な浸水防止効果を確認した。今回の性能評価実験で得た知見をもとに、さらなる開発を進め、浸水防止塀の普及による安全な住空間、国土の有効利用を実現していく構えだ。

 

 

特集

袋セメント

袋セメントは主に小口需要に対応した建材商品として販売され、ほぼ都道府県単位に組織された各地の卸協同組合の共同購買または共販事業が支えとなり、厳しい需要環境の中でも市況はおおむね安定推移している。20年度の袋セメント販売量は官公需の減少、民間設備投資の伸び悩みなどにより6・9%減の85万4千トンで、5年連続で100万トンの大台を割った。袋比率は年々低下していたが、19~20年度は横ばいの2・2%を維持。建設現場の工期短縮や省力化・省人化などでプレキャスト化が進むなど、工法の変化に伴って袋需要が長期低迷し、一部地区では安値で取引される私製袋が流通し事業環境は厳しい。県によっては独自のオリジナル袋を製作し、PRを図ることで販売量の確保に努めている。本特集では袋セメントを取り巻く現状を取材し今後を展望する。

 

セメント輸送

セメント業界において物流経費は大きなウエートを占め、その削減が収益確保の大きな課題と言える。セメント各社は2010年度から需要縮小に対応して事業構造の抜本的な改革に取り組み、物流面でセメントタンカーやバラトラック、中間貯蔵設備(SS)の削減に取り組んできた。セメント各社は将来の需要動向を見据え、最適物流体制の確立に向けて見直しを進めている。本特集では安定供給に努めるセメント業界の現状を紹介するとともに、全日本トラック協会の髙山秀一セメント部会長にセメント・トラック輸送の現状と課題について聞いた。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.9.6]

 

太平洋セメント、セメント袋でカーボンニュートラル

太平洋セメントは8月31日、セメントの出荷形態のひとつである袋製品に用いるセメント袋の中間層において、これまで使用していた化石資源由来のプラスチックフィルムに代えて、業界で初めて植物由来原料のバイオマスプラスチックフィルムを使用したと発表した。カーボンニュートラル実現に向けた取り組みの一環となる。「東京支店管轄(南関東地域)のサービスステーションから導入を開始する」(同社)方針だ。

 

日建連、高流動性コンクリート採用を支援

日本建設業連合会(日建連・宮本洋一会長)は8月5日、Zoomウェビナーを用いたオンライン形式で「第10回日建連建築・材料施工フォーラム」を開いた。今後の高流動性コンクリートの普及促進に資することを目的として日建連の「建築分野における高流動性コンクリートの普及に関する研究会」が作成した「高流動性コンクリートの利用ガイドライン」の説明を行ったほか、高流動性コンクリートに関連した化学混和剤の最新動向やコンクリート工場の取り組み、2021年度に改定予定の日本建築学会「高流動コンクリートの材料・調合・製造・施工指針・同解説」の改定動向についても紹介した。

 

會澤高圧コンクリート、浪江町に研究開発拠点

會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市、會澤祥弘社長)は8月24日、福島県浪江町の南産業団地に研究(Research)・開発(Development)・生産(Manufacturing)の3機能を兼ね備えた次世代中核施設「福島RDMセンター」を建設することで浪江町と合意し、工場立地に関する基本協定を締結したと発表した。福島第一原発事故からの復興を目指す浜通り地区で、先端テクノロジーの社会実装を進め、より高度なコンクリートマテリアル事業と持続可能社会の実現に資する産業を地域とともに創出する目的。11月に着工して2023年4月の操業開始を予定している。

 

 

特集

太平洋セメント

太平洋セメントは、2020年代半ばをイメージした「ありたい姿・目指す方向性」として「グループの総合力を発揮し、環太平洋において社会に安全・安心を提供する企業集団を目指す」ことを掲げ、その実現に至るまでを3つのステップに分けて取り組んでいる。最終の第3ステップとして、21年度から23年度までの3年間を対象とした「23(ニーサン)中期経営計画」を策定し、取り組みをスタートさせた。23中計では、①成長の歩みを止めない企業グループとなる②社会基盤産業として、安全・安心社会の構築に貢献する③収益基盤の強化、成長投資を着実に実行する、の3つの基本方針に基づき、同社グループすべての事業が総合的・複合的に機能し合う、同社にしかできない新たな事業モデルを構築し、「圧倒的なリーディングカンパニー」となることを目指している。本特集では、こうした太平洋セメントの経営の現状を紹介するとともに、今後を展望する。

 

冨士機・太宰府生コン設立

各種プラント事業および環境事業を全国展開する冨士機(福岡市博多区、藤田岳彦社長)は、環境負荷低減とCO2削減を理念に掲げ、太宰府市内に次世代型生コン工場「太宰府生コン」を設立、4月中旬より出荷を開始した。バッチャプラントは同社が開発した「サスティナブルプラント『FBP-Nシリーズ』」。すべての設備・機器を建屋に内蔵した完全クローズドタイプであり、ミキサー車がなければ生コン工場とは思えない外観が特徴的だ。資源循環の可能性を追求し、残コン・戻りコンから発生する回収骨材とスラッジ水の有効活用に取り組み、着想から約3年の研究と設計・工期をかけてゼロエミッションを実現した。発案・設計者の藤田以和彦代表取締役会長に新プラントの概要を聞くとともに、環境負荷低減に向けた生コン産業の課題と可能性についてうかがった。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.8.30]

 

7月のセメント国内販売は微減

7月のセメント国内販売は前年同月比0・5%減の330万5千㌧で、4カ月連続のマイナスとなった。セメント協会の集計。8月は20日現在で1日当たり10・4%の減少。セメント国内需要は2019年度以降、建設現場の人手不足に起因する工期の長期化や着工の遅れ、天候不順の影響等で低調に推移。20年度に入ると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う直接、間接的な影響もありさらに落ち込んだ。21年度第1四半期の内需は前年同期比1・8%減の922万4千㌧(輸入はゼロ)。7月は微減だったものの8月は大きく減少、7~8月にかけて豪雨の影響で全体的には回復に転じていない。

 

関東一区の7月生コン出荷、回復基調やや失速

関東一区の主要生コン10協組の7月の出荷実績がこのほどまとまった。東京五輪の影響などから全体的に低調で、前年同月比プラスは6月の7協組から東関東、東京、千葉中央の3協組に減少した。第1四半期(4~6月)は前年同期比プラスに転じるなど比較的堅調だったが、7月に一転した形だ。

 

日本コンクリート工業、グループ経営推進強化へ

日本コンクリート工業は8月11日、2021~23年度の3年間を計画期間とする「2021年中期経営計画」を策定した。24日にはオンラインで新中計に関する説明会を開き、網谷勝彦会長と塚本博社長が計画内容の説明を行った。「グループ経営の推進による競争力強化と事業拡大で、国土強靭化と地球環境に貢献する」ことを基本方針として、グループ経営推進強化と経営体質改善を図ることで持続的成長による企業価値の向上に取り組む。塚本社長は「『コンクリートを通して、安心・安全で豊かな社会づくりに貢献する』という経営理念に基づき、技術と製品を提供するとともに、グループのシナジーを発揮して一層の成長を実現していく」と抱負を語った。

 

 

特集

PC建協

プレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協)は2017年に策定した「新ビジョン2017」に基づいて、プレキャスト技術とICT技術の効果的な活用を2本柱とする「i-Bridge」を提案し、生産性向上に取り組むとともに、週休2日制の実現など働きやすい魅力ある建設業を目指して活動を進めている。本特集では大野達也会長のインタビューをはじめ、ウェブを活用して実施したPC建築技術講習会・業務報告会などPC建協の活動、PC各社の最新技術などを紹介する。

 

ユニソン大阪新事業所開設

ブロックやレンガ、ポストなどガーデンエクステリア分野の総合メーカーであるユニソン(浅岡直人社長、本社/愛知県豊田市)は8月2日、大阪市鶴見区に大阪事務所を新たにオープンした。敷地内には事務所棟および多目的に活用されるコミュニティ棟が建ち、回廊式の中庭や植栽を豊富に採り入れた外構が来客の目を楽しませる。コンクリートブロックやコンクリート舗装材など同社製品が随所に用いられ、生きた建築のなかで見るショールームとしての機能を兼ね備えた。設計/監修を手掛けたのは関西を代表する建築家・竹原義二氏(無有建築工房)。浅岡社長は「ユーザーの好みや価値観が多様化するなかで、工業製品を大量生産して成立する産業は過去のものになりつつある。事務所新設にあたり、これからの時代に向けて自ら変化を体現したいと考えた」と語る。同建築の魅力を写真とともにレポートする。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.8.23]

 

セメント5社21年4~6月期、国内セメント部門は4社減益

セメント主要5社の2021年4~6月期連結業績は、セメント国内需要や生コンクリートの全国出荷量が低調に推移するなかで、国内セメント部門の売上高は「収益認識基準に関する会計基準」の適用の影響もあり、全社が前年同期を下回った。石炭価格の高騰等で製造コストが上昇したことなどにより、太平洋セメントを除く4社が減益。新型コロナウイルスの感染拡大の収束の時期が依然として読めないため、民間設備投資への影響など需要の先行きは不透明で、エネルギーコストのアップがさらに経営を圧迫する懸念がある。

 

首都圏の骨材、価格適正化道半ば

2021年度第1四半期の首都圏の骨材需要は割栗石など土木向け品目、リニア中央新幹線工事向け等セグメント向け砕石、石灰石骨材を除き低調に推移した。国土強靭化や災害復旧関連の河川整備など土木工事が中心で大型建築工事が少なく、骨材需給の緩みにより段階的に成果をあげてきた価格適正化や骨材輸送ダンプのコンプライアンス徹底に向けた取り組みは道半ばにある。首都圏の骨材業界を取材した。

 

住友金属鉱山シポレックス、10月出荷から10%値上げ

住友金属鉱山シポレックス(東京都港区、青野義道社長)はこのほど、軽量気泡コンクリート(ALC)パネルの価格改定を実施することを決めた。10月1日出荷分からALCパネル全製品を現行価格から10%値上げする。鉄および重油の高騰により原材料価格が上昇しており、コスト低減による企業努力で吸収できなくなったためで、安定した供給量確保を優先してコスト上昇分を販売価格へ転嫁する。新型コロナウイルス感染症拡大の影響でALC業界として需要が伸び悩んでいるなかでの苦渋の決断だが、同社では需要家の理解を求めて新価格の浸透を図っていく方針だ。

 

 

特集

東海地区

愛知、静岡、岐阜、三重4県で構成する東海地区の2021年度第1四半期(4~6月)生コン出荷量(全生連集計、非組合員推計含む)は前年同期比5・6%増の230万㎥となり三重、岐阜、愛知の3県が増えた。大型プロジェクトや市街地再開発の集中する地区がある一方で、工事の着工延期などコロナ禍の影響が大きい地区もあり需要はまだら模様。各県の工業組合や協同組合は組合機能を発揮し、事業の安定化を目指している。名古屋生コンクリート協同組合(36社39工場)の内田昌勝理事長(愛知県工組理事長、全生工組連東海地区本部長)に概況を聞くとともに工組や協組、コンクリート製品会社、セメント会社、骨材やセメント卸など関連団体を取り上げる。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.8.9]

 

19暦年セメント生産量、トップは中国で23億㌧

CEMBUREAU(欧州セメント協会)がこのほど発行した「2020年活動報告」によると、世界主要20カ国群の19年(暦年、以下同)セメント生産量のトップは中国で、18年の21億7670万㌧から5・7%増の23億㌧と2年ぶりに増加した。同報告書では19年の世界セメント生産量を41億㌧としており、中国は世界合計の56・1%を生産している。

 

JIS改正へ委託事業始動

全生連(吉野友康会長)はこのほど、2024年3月のJIS A5308(レディーミクストコンクリート)の改正・公示に向け、辻幸和群馬大学・前橋工科大学名誉教授を委員長とする「JIS A5308改正調査研究委員会」を設置した。経済産業省から委託を受けたJIS開発事業の一環で、改正原案作成に向け、今年度は課題の整理と改正に必要な情報収集等を行う。7月27日に第1回本会議を開催し、次のJIS改正に向けた具体的な動きが始動した形だ。今年度の活動成果は、同じく経産省の委託事業で来年度に設置予定の「JIS原案作成委員会」に引き継がれる運びだ。

 

ジオスターのHRC矢板が初採用

ジオスターが開発した「HRC矢板」がこのほど、新潟県の県営ため池整備事業に初めて採用された。H形鋼による杭(H杭)とコンクリート矢板の複合構造により土留め壁を構築するもので、従来のコンクリート矢板に比べてコンクリート板の面積を低減できるため、経済性を向上させている。同社では、農業用排水施設の老朽化が顕在して更新が必要になっていることから、同製品の普及を進めることで維持更新需要に対応していく方針だ。

 

 

特集

生コン輸送業界

生コン輸送業界はドライバーの高齢化と若手人材の不足、車両の更新問題、事故防止・安全対策、適正運賃の確保など多数の課題を抱えている。新型コロナウイルス感染症の収束時期が見えず経済活動の先行きが不透明な一方、今年度下期から本格化が予想されている都心部の再開発に伴い傭車不足を懸念する声もあり、輸送業界の課題解決は急務となっている。全日本トラック協会生コンクリート輸送部会の舘勝宏部会長に、人材確保や安全対策に関する部会としての取り組みや部会長会社である大京運輸の施策などについて、お聞きした。

 

北陸地区・中国地区の生コン業界

 

コンクリートミキサー船工法協会

10数年ぶりにバッチ式大型ミキサー船(CP船)2隻が新造されたのをきっかけに、昨年4月大阪湾内を拠点にCP船を運用する建設4社はコンクリートミキサー船工法協会を設立、時間あたり百㎥以上の供給能力を有する大型CP船の活用拡大を目指している。会員会社による座談会を行い大型CP船の海上工事での施工状況や展望を探るとともに、山田髙広会長(共栄グループ常務取締役本部長)に活動方針を聞いた。

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.8.2]

 

4~6月のセメント国内販売は1・8%減

6月のセメント国内販売は前年同月比1・7%減の330万6千㌧で、3カ月連続のマイナスとなった。セメント協会の集計。7月は15日現在で1日当たり2・1%の増加でプラス基調。4~6月国内販売累計は前年同期比1・8%減の922万4千㌧となった。内需は2019年度以降、建設現場の人手不足に起因する工期の長期化や着工の遅れ、天候不順の影響等で低調に推移。20年度に入ると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う直接、間接的な影響もありさらに落ち込んだ。21年度は4月がほぼ横ばいでスタートしたが、5~6月はマイナスが続き、第1四半期は回復に転じていない。

 

6月の全国生コン需要、3カ月ぶりプラスに

6月の全国生コンクリート出荷量(全生連調べ、員外社分推計含む)は669万1千㎥で、前年同月を1・1%上回った。3カ月ぶりのプラス。民需は431万4千㎥で3・3%増。官公需は237万6千㎥で2・7%減となり、3カ月連続のマイナス。官公需と民需の構成比は35・5対64・5だった。

 

會澤高圧コンクリート、細骨材代替に廃プラ

會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市、會澤祥弘社長)は7月16日、特殊な方法で改質した廃プラスチックを細骨材代替としてコンクリート内部に固定化する技術を開発したと発表した。同技術により廃プラの大量リサイクルとコンクリートの低炭素化を同時に実現することができる。アメリカ・マサチューセッツ工科大学(MIT)の基礎研究から生まれたプラスチック改質技術を応用。同社はMIT発の企業であるMiConテクノロジーと共同開発契約を締結し、移動式の廃プラ改質装置やリサイクルモデルの開発に共同で取り組み、2023年春の実用化を目指していく。

 

 

特集

大阪広域生コンクリート協組員SB

大阪広域生コンクリート協同組合(木村貴洋理事長、146社166工場)の生コン出荷は堅調に推移するとともに、協組統一価格の建値㎥2万1800円(呼び強度18)の販売が浸透し市況も安定基調にある。組合員各社は経営を改善させて投資の原資を確保し工場の設備投資を進めている。木村理事長に協組員のSBの動向や組合活動を聞くとともに、2019年以降の組合員のSB・設備更新実績や東神戸宇部生コン、稲田巳建材、八光、新関西菱光、関西宇部、組合員5社のSBの概況を紹介する。

 

近畿地区の生コン業界

近畿2府4県で組織する全生工組連近畿地区の2020年度の生コン出荷量(非組合員推計含む)は前年度比微減の1112万㎥と安定しており21年度も大阪兵庫を中心に出荷は堅調に推移している。6月の理事会で本部長に再任した丸山克也氏(和歌山県広域生コンクリート協同組合理事長、和歌山県生コンクリート工業組合理事長)に方針を聞くとともに大阪兵庫工組の骨材WGの取り組みを紹介する。

 

JCI年次大会2021(名古屋)

7月7~9日にわたってオンライン開催された日本コンクリート工学会(JCI)の年次大会では初日の7日、恒例の生コンセミナーに続き、「コンクリート構造物診断セミナー」が開かれた。初回のテーマは「コンクリート構造物の維持管理の近未来像~我々技術者はどのように働くか~」。「デジタル化、建設ICT」「新材料、新工法」「脱炭素社会」「技術者像、人材育成」の四つの切り口からそれぞれ話題提供と議論が行われた。概要を以下に紹介する。

 

廃棄物・副産物リサイクル

セメント業界における廃棄物・副産物使用量は年間3000万㌧弱で、2013年度にセメント1トン当たり486㌔㌘を記録し、04年度以降、20年度まで17年連続で400㌔㌘を超えている。様々な制約に直面しながらも、技術開発や受け入れ設備の拡充、収集体制の強化を図るなどの対策が奏功している。東日本大震災では大量の災害廃棄物が発生したが、セメント業界は東北の4工場や埼玉県内の3工場が処理に協力した。16年に発生した熊本地震や17年の九州北部豪雨、18年の西日本豪雨でも同様の取り組みを行い、災害廃棄物処理においてセメント業界が果たしている役割は大きく、環境省も期待を寄せている。今後発生が危惧される巨大地震などの災害に対しても、セメント工場の貢献が期待されている。さらにセメント各社は他産業で処理が難しい廃棄物の受け入れに関して研究・技術開発を進め、対応を図っている。本特集はセメント協会の「セメントハンドブック2021年度版」を参考に、セメント業界での廃棄物・副産物のセメント資源化の取り組みを紹介する。

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.7.26]

 

諸橋央典住友大阪セメント社長にきく

住友大阪セメントは6月29日開催の定時株主総会・取締役会において、社長に諸橋央典(もろはし・ひろつね)氏の就任を正式に決定した。2011年1月から10年間にわたり経営の先頭に立ってきた関根福一現会長からバトンを受け取った。国内セメント需要が4000万㌧を切る非常に厳しい事業環境のなかで、諸橋新社長に就任の抱負や今後の経営のかじ取りの方向性などについてうかがった。

 

岐阜中央生コン協組が小口割増の対象拡大

岐阜中央生コンクリート協同組合(雁部繁夫理事長、17社16工場)は2022年4月1日引合受付分から小口物件の対象を現行の1件「20㎥未満」から「100㎥未満」に拡大する。ベース価格㎥1万1000円(18-18-20)に対して20㎥未満は現行の1000円割増を2000円割増に引き上げて1万3000円、20~100㎥未満は1000円割増の1万2000円とし、3段階の価格体系に切り替える。

 

FAボックスカルバートがNETISで事後評価

FA工業会が普及に努めている「FAボックスカルバート」が国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」の事後評価実施技術となった。所見ではプレキャスト化により「工程に極めて優れる」と評価されているほか、工場製品であることにより品質や施工性の高さなどについても言及されている。同製品は2015年度にNETISの活用促進技術に指定されており、総合評価方式における技術提案で高く評価されることから、工業会ではさらにPRを強化していく方針だ。

 

 

特集

三菱マテリアル

三菱マテリアルは2020年度から22年度までの3年間を対象とする中期経営戦略に取り組んでいる。今年は創業150周年の節目の年を迎え、さらなる変革への起点と位置付けている。同社グループは「人と社会と地球のために」という企業理念のもと、「ユニークな技術により、人と社会と地球のために新たなマテリアルを創造し、循環型社会に貢献するリーディングカンパニー」をビジョンに掲げている。22中経では、この企業理念、ビジョンの実現に向けた30年から50年にかけての中長期的な同社グループの目標として、社会的価値と経済的価値の両立の観点から、3つの会社の目指す姿(①豊かな社会の構築に貢献②循環型社会の構築に貢献③脱炭素社会の構築に貢献)を策定している。セメント事業では「高度な環境技術を持つ、国内外のセメント業界のリーダー」を長期目標に掲げている。本特集号では、同社の経営の現況と今後の課題についてセメント事業カンパニーを中心に紹介し、展望を探る。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.7.19]

 

セメント業界、熱エネ原単位が2年連続悪化

2020年度のセメント産業の熱エネルギー消費量は、石炭換算で844万6千㌧、前年度に比べ2・7%減少した。セメント協会の集計。セメント1トン当たりの製造に使用した熱エネルギー(原単位)は石炭換算で112・6㌔㌘となり、19年度より0・9㌔㌘増加した。13年度までは3年連続で熱エネルギー原単位が改善していたが、14年度から3年連続で悪化。17年度は4年ぶりに改善し、18年度も2年連続で改善した。19年度は3年ぶりに悪化し、20年度も2年連続で悪化した。電力原単位はセメント1トン当たり106・4㌔㍗時で、0・4㌔㍗時改善している。

 

関東一区の生コン、出荷が回復基調

関東一区の主要生コン10協組の6月の出荷実績がこのほどまとまった。7協組がプラスとなり、うち東京地区、東関東、千葉中央の3協組は二ケタのプラスとなった。全体的な需要の回復基調が続いており、4~6月の第1四半期では前年同期実績を上回っている。東京地区が3カ月の二ケタ増と復調してきたことが大きい。

 

日本ヒューム、DX施工管理システム開発

日本ヒュームは14日、既製杭の施工管理における次世代型DX施工管理システム「Pile-ViMSys(パイルヴィムシス)」(特許出願中)を開発したと発表した。既製杭の杭打機に据え付けられている施工管理装置と専用タブレットを無線でつなぎ、オンタイムで施工状況を確認、インタラクティブな管理が可能となる。設計者、工事監理者、監理技術者、発注者などすべての工事関係者が情報共有することで、より厳格な施工管理と高い施工品質を実現する。

 

 

特集

関東一区・二区の生コン業界

 

コンクリート舗装

維持管理面やライフサイクルコスト低減の観点から優位性があるコンクリート舗装。これまで多く採用されてきた道路の更新に加え、新設や高速道路の4車線化などへの採用にも期待がかかる。今回、コンクリート舗装を進めている国土交通省中部地方整備局の活用の方向性などを紹介する。さらに日本スリップフォーム工法協会の西田義則会長に活動状況や方針を聞いた。また「1DAY PAVE」(早期交通開放型コンクリート舗装)の普及促進のために動画を作成した埼玉県生コンクリート工業組合の最近の取り組みを紹介する。

 

ブロック系舗装

インターロッキングブロックなどを用いたブロック系舗装は景観性に優れるとともに、遮熱性や保水性など多様な機能を有している。本特集では、ブロック系舗装の現状についてインターロッキングブロック舗装技術協会(JIPEA、中村俊行会長)や太平洋セメント舗装ブロック工業会(五十嵐明会長)に活動状況を伺うとともに、各社の舗装ブロックに関する技術を紹介する。

 

コンクリート製品企業決算

主要コンクリート製品企業18社の2020年度(20年5月期から21年3月期まで)の業績は半数を超える10社が減収となった。売り上げの減少に伴って利益面も悪化する企業が多く7社が経常減益、1社が赤字を計上している。18社のうち売上高のトップはコンクリートパイル大手のアジアパイルホールディングス(HD)で872億円だった。2位に三谷セキサンで689億円。3位は高見澤で625億円、4位が日本コンクリート工業で489億円、ベルテクスコーポレーションが378億円で5位に入った。売上高が100億円を超えた企業は13社で、7割以上を占めている。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.7.12]

 

セメント業界の廃棄物等原単位、2年連続減

2020年度のセメント業界における廃棄物・副産物使用量は前年度比4・6%減の2615万5千㌧と2年連続で前年度を下回った。セメント協会の集計。15年度から17年度まで3年連続で石炭灰の使用量が高炉スラグを上回ったが、18年度は4年ぶりに高炉スラグが上回った。19年度は再び石炭灰の使用量が上回り、20年度も2年連続で上回った。20年度は高炉スラグ、石炭灰ともに前年度使用量を下回った。エコセメントを除くセメント生産量(輸出用クリンカ含む)は3・6%減の5589万4千㌧で、これをベースとするセメント1トン当たりの使用量(廃棄物等原単位)は468㌔㌘で、19年度473㌔㌘から5㌔㌘減少。04年度から17年連続で400㌔㌘を上回ったものの、2年連続で前年度を下回った。

 

JCI、オンラインで生コンセミナー開催

日本コンクリート工学会の年次大会2021(名古屋)が7~9日、オンライン開催された。今回で第28回を数える生コンセミナーは従来通り、初日の13時から行われたが、初のオンラインセミナーとなることなどから時間は従来の半分の2時間に短縮され、近年恒例となっていた会場の参加者を含めた討論会は行われなかった。今回のテーマは「良いコンクリート構造物の施工のためにより良い生コンの製造を考える」。冒頭、趣旨説明を行った生コンセミナー部会長の犬飼利嗣岐阜工業高等専門学校教授は、「ひとくちに『より良い生コン』といっても、製造や施工など立場が違えば、『より良い』の意味も異なる。本セミナーでは立場を越えて共通認識を醸成することで、今後のより良いコンクリート構造物の実現に寄与したい」とした。270人超が参加した。

 

PC建協、PC建築の事例解説

プレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協)は6月11日、オンラインで「第28回PC建築技術講習会」を開いた。同講習会はPC建築技術の普及・発展に向けて1991年から毎年開催していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、昨年は中止となっていた。オンライン形式での同講習会は初めての試み。設計者がPC建築技術を活用した4件の事例についてコンセプトや構造設計の概要などを解説したほか、PC建協が発刊した「プレストレストコンクリート工事における緊張管理の手引き(建築編)」の概要説明が行われた。

 

 

特集

四国地区

全生連四国地区の2020年度の生コン出荷実績(全生連集計、員外社推計含む)は前年度比2・7%減の330万2千㎥だった。南海トラフ巨大地震対策工事が進む高知は前年度比プラスで2年連続の増加となったが、他3県は出荷を牽引する大型物件に乏しく前年割れの状況となっている。堅調だった高知でも郡部は出荷が低迷しており、高知市中心部の市況は陥没状態が続く。全生工組連四国地区本部(山中伯本部長)の施策も大半が新型コロナウイルスの影響で中止となるなど懸案は多い。一方で、昨年10月に愛媛県生コンクリート工業組合青年部が発足し、地区内全県での組織化が実現したことで業界の世代交代やイメージアップに向けた動きの活性化も期待される。地区本部や各県工組、協組の現況、主な取り組みを取材した。

 

東北・九州地区の生コン業界

 

建材左官情報

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.7.5]

 

1DAY PAVE、藤沢市発注工事で初適用

神奈川県藤沢市の発注工事でこのほど、1DAY PAVE(早期交通開放型コンクリート舗装)の施工が行われた。舗装修繕工事の「辻堂駅遠藤線舗装打換工事(その2)」で採用。同市が工事発注した案件での採用は初となる。

 

5月の全国生コン出荷、回復遅れ5・1%減

5月の全国生コンクリート出荷量(全生連調べ、員外社分推計含む)は546万2千㎥で、前年同月を5・1%下回った。2カ月連続のマイナス。期待されていたような需要回復の勢いがみられない。関東一区は東京と神奈川がけん引する形で復調しつつあり、遅れていた大型民間工事が動き出していることが大きいが、前年同月に緊急事態宣言を受けて工事が大きく減少した反動も少なくない。民需は356万8千㎥で1・7%減、3カ月ぶりのマイナス。官公需は189万4千㎥で11・0%減となり、2カ月連続のマイナスとなった。官公需と民需の構成比は34・7対65・3だった。

 

會澤高圧コンクリートがリモート立会い初実施

會澤高圧コンクリート(北海道苫小牧市、會澤祥弘社長)はこのほど、札幌市発注の河川改修工事でモバイル端末などを用いた遠隔臨場を初めて実施した。製造工場における立会い検査のほか、施工現場での立会いもリモートで実施。施工時の立会いには、ハニカムラボ(東京都渋谷区、河原田清和社長)と共同開発したヘルメット一体型のデバイス「Trimble XR10」を活用した遠隔臨場支援システムを初適用した。

 

 

特集

JCI名古屋大会

日本コンクリート工学会(JCI)は7月7~9日、「コンクリート工学年次大会2021(名古屋)」(JCI名古屋大会)をバーチャルオンライン会場にて開催する。広島で予定されていた前回大会は新型コロナの影響で中止となり、今年度の名古屋大会開催の可否にも注目が集まっていたが、「今だからこそ3C.  Create, Change and Continue the Society with Concrete」を大会キャッチコピーに、初のオンライン開催に踏み切った。今大会では恒例のコンクリート工学講演会やテクノプラザ、生コンセミナー、特別講演会のほか、特別企画セミナーとして「コンクリート構造物診断セミナー」を企画する。さらに、今回初の試みとして、JCIホームページで「コンクリート川柳」を募集し、大会において優秀作を投票で決定する。本特集では大会実行委員会の河辺伸二委員長(名古屋工業大学教授)にJCI名古屋大会のポイントを解説していただくとともに、コンクリートテクノプラザに出展される新技術・新工法、各種機器の紹介を通じてコンクリート技術の最新動向をまとめる。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.6.28]

 

セメントタンカー、2隻減の120隻

国内セメント業界が保有するセメント専用船(タンカー)は4月1日現在、120隻で前年同期から2隻減った。セメント協会がこのほど発行した『セメントハンドブック2021年度版』で明らかとなった。13年から15年同期まで3年連続で増加していたが、16~18年は3年連続で減少。19年は4年ぶりに増えて20年は変わらず。総積載量は55万2千㌧で前年同期に比べ1・1%増加した。セメント各社は近年、老朽化した船舶の廃船および新造船の建設を進めながら、既存船舶の能力アップに向けた改良も図っている。

 

大阪広域生コン協組、統一価格で共販推進

大阪広域生コンクリート協同組合(木村貴洋理事長、145社165工場)は17日、書面決議を利用して大阪市内の組合会議室で第27回通常総会を開催し、2020年度事業報告ならびに決算等を審議し原案通り承認した。協組の20年度出荷実績は734万3千㎥(前年度比1・6%増)、平均価格は㎥あたり2万759円(1455円増)。21年度出荷予想は前年実績比5・2%減の696万1千㎥。21年度も引き続き全12ブロック統一価格2万1800円(ベース価格)の販売を進めていく。赤黒調整金は北摂ブロックを除く11ブロックは㎥3000円、北摂ブロックは2000円とする。

 

MEXがブロック建築技能士取得へ支援

首都圏エクステリア協会(MEX・小林義幸会長)は9~10日の2日間、都内で「令和3年度前期ブロック建築技能検定受験対策講習会」を開催した。国家資格であるブロック建築技能士の学科および実技試験を受験する者を対象に、同資格の取得者増を目的として3年前から東京都の認可を得て毎年開催しているもの。初日は16人、2日目は17人の受講者が参加して学科試験の要点に関する座学講習を受けたほか、実技講習としてコンクリートブロックの穴に補強用の鉄筋を通しながらブロックを積み上げていく建築作業を行った。

 

 

特集

北陸地区

全生連の調べでは北陸4県の2020年度の出荷実績は387万㎥(工組員外社含む)で前年度に比べて15・6%減少した。北陸新幹線延伸に伴う特需が終息し、各県で需要が減少するなか原材料や労務費などのコストが上昇しており、価格改定に踏み切る協組も増えてきている。本特集では北陸地区の生コンクリートの現状とともにセメント卸協同組合、骨材関連団体、コンクリート製品メーカーの動向を紹介する。

 

中国地区

中国地区5県の2020年度生コン出荷量(全生連集計、員会社推計含む)は広島以外の4県が減少し、前年度比5・1%減の467万4千㎥となった。18年度以降、各県で市況改善に向けた取り組みが進められ、各地区で順調に浸透しているものの、民需・官需ともに目立った大型物件に乏しく、21年度の需要想定は厳しいものとなっている。こうした状況の中、各県では生産規模適正化に向けた集約化や新規需要開拓、新たな技術開発など様々な取り組みが進められている。中国地区の生コン業界の動向を紹介するとともにコンクリート製品業界の最近の動向などを掲載する。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.6.21]

 

5月のセメント国内販売は3・4%減

5月のセメント国内販売は前年同月比3・4%減の274万6千㌧で、2カ月連続のマイナスとなった。セメント協会の集計。6月は15日現在で1日あたり2・4%減となっている。内需は2019年度以降、建設現場の人手不足に起因する工期の長期化や着工の遅れ、天候不順の影響等で低調が続き、20年度に入ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う直接、間接的な影響もありさらに落ち込んだ。21年度は4月がほぼ横ばいでスタートしたが、5~6月とマイナス基調にあり依然として回復に転じていない。

 

栃木中央生コン協組、組織率高め市況形成へ

栃木県中央生コンクリート協同組合(田上秀文理事長)の組織率向上や市況対策強化に向けた取り組みが、ここにきて活発化している。同協組は、4月1日以降の新規引合分から生コンの販売価格を1000円引き上げて㎥あたり1万3500円(18‐18‐25)とする価格改定を打ち出していたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって営業活動が制限されたこともあり、6月1日からの適用とした。

 

旭コンと東急建設、大型ボックスカルバートで技術審査証明を取得

旭コンクリート工業と東急建設が共同で開発した大型ボックスカルバートの構築工法が5月17日、先端建設技術センターの技術審査証明を取得し、今月3日に交付式が行われた。開発した「PPCa(パーシャル・プレキャスト)ボックスカルバート」は、現場打ちボックスカルバートの側壁および頂版を部分的にPCa部材へ置き換え、ボックスカルバートを構築する。適用範囲は内幅6~12㍍、内高4・5~8㍍、部材厚0.6㍍以上。現場打ちの型枠・支保工を大幅に削減でき、工期も最大35%短縮できる。

 

 

特集

砂利・砂業界

大型プロジェクト着工中の地区を中心に主要なコンクリート細骨材である砂の需給がひっ迫傾向にある。経済産業省調べによると全国で年間7千万~8千万㎥の砂利・砂が採取されており、採取業者の減少や原石・原砂の枯渇化に対し、採取業者は各地区で協調して価格適正化の機運を高めるとともに、資源の安定確保に取り組んでいる。日本砂利協会(約800社)は資源確保を後押しするべく全国団体として中央官庁への要望活動を展開している。越智良幸会長に活動方針を聞くとともに各地区の動向や最新製造設備を紹介する。

 

全生連総会

全国生コンクリート工業組合連合会・協同組合連合会は25日、東京都・赤坂の明治記念館で2021年度通常総会を開催する。需要の低迷が長引くなか、生コン業界では需要開拓や市況対策、工場の維持更新・集約化といった従来から続く課題に加え、昨今では働き方改革や社員の待遇改善の推進、イメージアップ事業など数多くの新たな課題にも直面している。さらには、菅義偉総理が2050年までの実現を掲げるカーボンニュートラルへの対応にも迫られており、生コン業界が社会からの期待に応えていくうえで、全生連の果たすべき役割は一層重要となっている。本特集では両連合会の総会開催を機に、吉野友康会長に重点課題の過去4年間の成果等をお聞きするとともに、主要常設委員会の委員長に昨今の活動状況を紹介していただく。また、最新のトピックとして生コンとカーボンニュートラルに関して、環境省地球環境局地球温暖化対策課の加藤聖地球温暖化対策事業室長にご寄稿いただいた。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.6.14]

 

神奈川の生コン業界、系列越えて新会社設立

神奈川生コンクリート協同組合(大久保健理事長)の組合員である内山アドバンス、川崎徳山生コンコンクリート、第一コンクリートの3社が共同出資で設立した生産会社「株式会社大陽コンクリート」(川崎市川崎区)が今月1日、受託製造業務を開始した。社長には第一コンの大久保健社長が就任し、内山の上村清会長、川崎徳山の黒田隆社長がそれぞれ会長、副社長に就いた。現在は2工場体制だが、1工場の集約に向け主力工場のプラントの設備更新を急いでいる。系列の垣根を越えた異例の集約化が実現した。

 

関東一区の5月生コン出荷、半数の協組が2ケタ増

関東一区の主要生コン10協組の5月の出荷実績は前年同月を1・4%上回り、5協組がプラスだった。プラスの5協組はいずれも二ケタ増。半面、マイナスの5協組のうち4協組が二ケタ減で、このうち2協組は2割以上のマイナスと、大きく明暗が分かれた形だ。1都3県の中心地区をみると、東京地区と千葉中央は2カ月連続で二ケタ増と好調を維持している。神奈川と埼玉中央は2カ月連続のマイナスだが、神奈川では6月ごろから旺盛な荷動きが予想されており、全体的な需要の回復基調が続きそうだ。

 

PC大手3社の21年3月期は3社とも増収営業増益

PC大手の2021年3月期の連結業績は高速道路の大規模更新に伴う床版取替工事などが堅調に推移し3社とも増収営業増益となった。大規模更新の進ちょくにより市場環境も変化しており、新設橋梁の受注高を大規模更新の受注高が上回るケースも出てきた。建築分野については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で工事の遅延などが生じたものの、大型物件の進ちょくなどにより建築事業を展開するピーエス三菱、富士ピー・エスの両社はともに売り上げを伸ばす結果となった。

 

 

特集

砕石業界

砕石はコンクリート用や合材用の主要骨材として全国で年間1億㌧以上生産されるインフラ整備の代表的基礎資材。砕石各社は骨材や資材の安定供給に向け、価格の適正化を図りながら事業継続を目指しているが採石山の開発規制、担い手の確保、ダンプの輸送問題など課題は山積する。日本砕石協会(会員約700社)の西村耕一会長に砕石業界の現況や協会活動を聞くとともに各地区の動向を紹介する。

 

雨水貯留浸透技術

近年、大型台風の襲来や局地的な豪雨の頻発により浸水被害が多発するなかで、河川管理者が主体となって行う治水対策に加えて、氾濫域も含めて一つの流域として捉え、その河川流域全体のあらゆる関係者が協働し、流域全体で水害を軽減させる治水対策「流域治水」への転換を進めることが求められている。流域治水ではハード・ソフトが一体となった事前防災対策が重要であり、雨水幹線や雨水貯留施設の整備などでプレキャストコンクリート(PCa)製品の役割に期待が集まっている。本特集は流域治水に向けた取り組みをまとめるとともに、浸水被害の軽減・抑制に貢献するPCa製品の開発動向を紹介する。

 

宇部マテリアルズ

宇部マテリアルズ(本社・山口県宇部市、西田宏代表取締役社長)は宇部興産グループの石灰石生産および物流インフラを背景に、山口県内の3工場および千葉県市原市にある千葉工場で汎用品から特殊品まで無機材料の製造体制を構築している。今回取り上げる山口県内の工場のうち美祢工場は生石灰などカルシア製品を生産。宇部工場は美祢の生石灰と海水を原料にしたマグネシア製品や成長分野のファインマテリアル製品を製造する。両工場は安定操業と品質向上に努めるとともに、脱炭素の機運に対応し省エネを推進し一部使用燃料の転換を視野に入れる。宇部工場、美祢工場の概況を紹介する。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.6.7]

 

20年度セメント系固化材需要、2・9%減の769万㌧

セメント協会はこのほど、2020年度のセメント系固化材需要を集計、前年度比2・9%減の768万8千㌧で、2年連続のマイナスとなった。前年度実績を下回ったものの、800万㌧近い高い需要水準を維持している。12年度以降は16年度まで5年連続で700万㌧台で推移し、17年度は初めて800万㌧を超えるとともに高炉セメントの販売量を上回り、18年度は845万4千㌧とさらに伸長。19年度は4年ぶりに前年度を下回ったが、790万㌧超だった。六価クロム溶出抑制型の特殊土用は517万7千㌧で3・4%減少したが、5年連続で500万㌧を超えた。構成比は全体の67・3%を占め、前年度と比べ0・4ポイント下がった。

 

4月の全国生コン出荷、微減ながら関東、近畿堅調

4月の全国生コンクリート出荷量(全生連調べ、員外社分推計含む)は640万5千㎥で、前年同月を0・7%とわずかに下回った。全国的には出荷の低迷が続く地区も多いものの、関東一区と近畿の2大需要地が復調の兆しをみせており、4月は全体として比較的堅調なスタートとなった。とくに、新型コロナの影響もあって低調だった民需は、遅れたり止まったりしていた再開発やホテル建設などが動き出したこともあって前年同月比3・0%増の414万7千㎥となり、2カ月連続のプラス。ただし官公需は低迷を脱しておらず、6・9%減の225万8千㎥。この結果、官公需と民需の構成比がさらに拡大し、35・3対64・7となっている。

 

製品メーカー9社の21年3月期決算、4社が増収営業増益

土木用コンクリート製品メーカー9社の2021年3月期決算がこのほどまとまった。ジオスター、ヤマウホールディングス、ヨシコン、ヤマックスの4社が増収営業増益となり、ベルテクスコーポレーションは減収増益、スパンクリートコーポレーションは増収も赤字に、残りの3社が減収減益となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で民間設備投資が冷え込む一方、堅調な公共工事では受注をめぐる競争が激化して依然厳しい状況が続くなか、高付加価値製品や得意分野への注力により、利益率や生産性の向上に努めた企業が大きく数字を伸ばした。

 

 

特集

コンクリート用化学混和剤協会

コンクリート用化学混和剤の普及に努めているコンクリート用化学混和剤協会(岩永豊司会長)は混和剤関連JISの見直しや制定に取り組んでおり、2019年度に組織した収縮低減剤の品質、試験方法に関するJIS原案作成委員会の活動成果は、20年10月のJIS A6211「コンクリート用収縮低減剤」公示に結実した。近年、コンクリートおよびコンクリート構造物に対する社会的な要請は年々高度化・多様化しているが、現在のコンクリート技術の進歩、イノベーションについては各種化学混和剤の活躍を抜きに語ることができない状況となっている。昨今は生産性向上やカーボンニュートラルがとくに喫緊の課題となっており、今後も化学混和剤が主要な役割を担うことが期待されている。同協会の総会に合わせた本特集では、岩永会長に化学混和剤をとりまく直近の状況や今後の課題、同協会の新型コロナ禍での活動状況などについてご寄稿いただいた。併せて、日本建築学会材料施工委員会の高流動コンクリート研究小委員会で主査を務める鹿毛忠継建築研究所材料研究グループグループ長に、日本建築学会における「高流動コンクリートの材料・調合・製造・施工指針」の改定状況についてご寄稿いただいた。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.5.31]

 

4月のセメント国内販売、横ばいの317万1千㌧

4月のセメント国内販売は前年同月比0・6%減の317万1千㌧でほぼ横ばいとなった。セメント協会の集計。5月は25日現在で1日あたり1・5%減となっている。内需は2019年度以降、建設現場の人手不足に起因する工期の長期化や着工の遅れ、天候不順の影響等で低調が続き、20年度に入ると新型コロナウイルス感染拡大に伴う直接、間接的な影響もありさらに落ち込んだ。21年度はほぼ横ばいでスタートしたが、新型コロナウイルスの収束の時期が見えないこともあり、先行きは不透明だ。

 

東京地区生コン協組、スライド改定議論開始

東京地区生コンクリート協同組合(斎藤昇一理事長)は24日、東京都中央区の同協組会議室で第45回通常総会を開催した。2020年度事業報告・決算、21年度事業計画・収支予算などすべて議案を審議・承認した。任期満了に伴う役員改選とその後にウェブ上で開催した臨時理事会において、すべての正副理事長の再任を決めた。21年度の重点課題として「構造改善の推進」を含む4項目を挙げたほか、個別のチームにより検討を進めていく「特別課題」を4項目定めている。

 

パイル大手4社21年3月期は3社が減収営業減益

コンクリートパイル大手4社の2021年3月期決算が出そろった。コンクリートパイル業界は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う民間建設工事の遅延や中止などにより、ここ数年パイル需要をけん引している物流倉庫を除いて低調に推移した。業界全体の出荷量減少を受けて、大手4社のうち日本コンクリート工業を除く3社が減収となった。収益面も悪化し、3社が営業減益となったが、日本コンクリート工業は黒字に転換している。

 

 

特集

セメント記念日

明治8年(1875年)5月19日にわが国で初めてセメントが製造されたことにちなみ、それから100周年の1975年(昭和50年)にセメント新聞社は5月19日を「セメント記念日」と制定し、以来、毎年「セメント記念日特集」を発行している。本特集では、従業員の労働環境改善や健康増進に向けた取り組みを積極的に推進することで働きやすい快適な職場を実現し、従業員の定着率向上や仕事に対するモチベーションアップ、将来を担う人材の安定採用につなげるなど、特長的な取り組みを行っているセメント・コンクリート関連企業・団体を紹介する。これにより、業界で働く従業員の会社や仕事に対する満足度向上、将来の人材確保等に役立つヒントとするため企画した。

 

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.5.24]

 

セメント5社21年3月期、需要減で国内セメント部門は4社減収

セメント5社の2021年3月期連結業績が14日までにまとまった。国内セメント部門は新型コロナウイルスの直接的な影響は限定的だったものの、建設現場の人手不足に起因する工期の長期化や天候不順の影響等を受けて、セメント内需や生コンクリート需要が低調に推移したため、4社が減収となった。セメント部門は、石炭価格が低位で推移しエネルギーコストが下がった効果により4社が増益。22年3月期は、新型コロナの感染拡大の収束の時期が読めないため需要の先行きが不透明だ。

 

関東一区の4月生コン出荷、需要回復へ好発進

関東一区の主要生コン10協組の4月の出荷実績は、前年同月を10%以上上回り、7協組がプラス、うち6協組は二ケタの大幅な増加をみた。プラス幅が大きくなった背景には、前年4~5月ごろに著しく悪化した出荷状況の反動もあるが、そろそろ需要回復が本格化するとする見方も強まっている。関東一区では新型コロナの影響などにより昨年度、一昨年度から多くの工事が遅れがちとなっており、このうち施工者や発注者の都合で「もう遅らせられない」物件が、今年度ごろから多く動き出す見通しという。4月は新年度の需要回復に向けて好発進となったが、夏に向けて輸送車両のひっ迫が再び深刻化すると懸念する声も出ている。

 

建築製品3社の21年3月期は、工事遅延響き全社減収

大手建築用セメント製品メーカー3社の2021年3月期決算がまとまり、3社すべてが減収となった。新型コロナウイルスの感染症拡大により、新設住宅着工戸数をはじめ民間建築需要が減少するなかで、建設工事の遅延や中断などが発生しており、建築分野は厳しい状況が続いている。損益面ではニチハとエーアンドエーマテリアルが営業減益。ノザワは主力の押出成形セメント板「アスロック」の売り上げ増による数量効果とコストダウンの推進により営業増益となっている。

 

 

特集

セメント用耐火物

耐火物は1450℃の高温環境下で稼働するキルンをはじめとするセメント工場の安定操業を支える材料であり、代替原燃料の使用拡大に伴い、供用環境は厳しさを増している。このため耐火物メーカー各社は、長寿命・環境配慮型などの製品や技術開発に努めている。耐火物技術協会は今月24日に都内で「セメント用耐火物研究会」を開催する。昨年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となり、今回は昨年度の「第36回」と今年度「第37回」を合わせて行う。同技術協会の小形昌徳会長(品川リフラクトリーズ常務執行役員)と深見則貴セメント用耐火物研究会幹事長(AGCプライブリコ西日本支店福岡営業所長)に耐火物業界の現状や同協会の活動状況、セメント用耐火物研究会の概要などをお聞きした。あわせて耐火物の施工を担う築炉会社のうち小代築炉工業と村上建設工業の2社の概況を紹介する。

 

セメント技術大会

セメント協会は「第75回セメント技術大会」を5月26日~28日にオンライン形式で開催する。セメント化学、土木、建築の3分野から研究発表が行われる学術大会としては国内最大で、2001年からはセメント製造技術シンポジウムも同大会に一本化され、その内容は一層充実している。同大会を運営するセメント協会技術委員会の動向について関根福一委員長(住友大阪セメント社長)にお聞きするとともに、橘高義典論文賞選考委員長(東京都立大学教授)に第49回論文賞の概要や最近の論文の傾向などを解説していただいた。併せて、セメント協会会員各社の研究・技術開発の動向について概要を紹介する。

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.5.17]

 

住友大阪セメント、新社長に諸橋取締役

住友大阪セメントは13日、同日開催の取締役会において諸橋央典(もろはし・ひろつね)取締役常務執行役員が社長に昇格する人事を決めた。6月29日開催予定の定時株主総会およびその後の取締役で正式に決定する。関根福一社長は代表権のない会長に就く。

 

福山北部生コン、新プラント完成

福山北部生コン(広島県福山市神辺町川北1825―1、高田浩平社長/博多充宏副社長)はこのほど新プラントおよび新社屋を建設し、10日から本格稼働を開始した。同社は美建工業(高田浩平社長)と福山共同生コン(博多充宏社長)の共同出資により2011年6月に設立。旧プラントは01年8月に福山共同生コンが総成土建から買収したもので、建設工事の低迷による生コン需要の減少に対応すべく、当時の美建工業本社工場と福山共同生コン神辺工場が新会社へ事業譲渡し、11年に2工場での稼働を開始。翌12年4月に神辺工場に集約して生コン供給をスタートした。

 

旭コンクリート工業、新ボックス型アグアの全国普及目指す

旭コンクリート工業は4月14日、愛知県江南市で進められていた雨水貯留槽「新ボックス型アグア」の講習会と施工見学会を江南市民文化会館で開催した。同社が組織する日本雨水貯溜システム協会・新ボックス型アグア工法部会の11社が参加、頂版スラブの設置作業を見学した。

 

 

特集

石灰石鉱業協会大会

石灰石鉱業協会(関根福一会長、88社107鉱山)は5月25~26日、オンラインで第80回石灰石鉱業大会を開催する。会員間の技術交流や情報交換を図るため、石灰石の生産効率化や安定生産に向けた取り組みを中心に2日間で合計12題の会員の受賞講演、特別講演、研究奨励金成果報告等を予定する。石灰石鉱山は向け先の需要の増減に対応するべく柔軟な生産体制を構築し、安定操業を継続するための開発工事を着々と進めている。ここでは大会の概要や協会活動、最新の鉱山機械や設備を紹介。住友大阪セメントグループの秋芳鉱山を取り上げる。

 

神奈川生コンクリート協同組合創立50周年

神奈川生コンクリート協同組合(大久保健理事長)は2020年7月に創立50周年の節目を迎えた。コロナ禍の影響により祝賀行事等は延期を余儀なくされている状況だが、首都圏の中心協組の一つとして、半世紀の長きにわたって生コンの安定供給と組合員の健全経営を支え、需要の低迷期や六会問題など様々な困難も乗り越えて到達した大きな節目だ。大久保理事長をはじめ協組執行部に、次の飛躍への課題や展望などをお聞きした。

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.5.3]

 

20年度全国生コン出荷、2年連続でピーク以降最低更新

2020年度の全国生コンクリート出荷量は7818万㎥となり、1990年度のピーク時以降で最低だった前年度実績を377万9千㎥、4・6%下回るとともに、8000万㎥の大台を割り込んだ(全生連調べ、員外社推計含む)。ピーク時と比べるとわずかに4割を下回る水準となっている。18年度下期から続く全国的な停滞に新型コロナが追い打ちをかけた。一昨年に大きな台風被害のあった関東二区が約6%増となるなど、一部地域では需要が跳ね上がる一方、特需がピークアウトした北陸地区などは大幅な反動減に見舞われた。需要の減退が進んだことで、新幹線や高速道路の整備、災害復旧など大型プロジェクトや特需の影響が相対的に大きくなり、出荷の堅調と停滞が乱高下する傾向が強まっている。

 

関東一区の生コン市況、横浜など上伸

経済調査会は4月上旬の調査に基づき、関東一区の複数の地区の生コン表示価格を引き上げた。このうち横浜および川崎東部は400円上伸して1万2400円となった(18‐18‐20)。神奈川生コンクリート協同組合(大久保健理事長)が2018~19年に実施した計1500円の値上げの積み残し分が反映されたものと見られる。ただし、同協組は昨年9月にも1000円値上げを実施している。新型コロナの影響で思ったようにPR活動ができなかったことに配慮して3カ月条項の適用期間を延長した経緯があるものの、現在までに値上げの一部が着実に浸透している。近い将来にさらなる表示引き上げが期待される。

 

グランデージなど木造住宅基礎のPCa化促進

住宅用プレキャスト基礎メーカーのグランデージ(石川県宝達志水町、清水昌彦社長)とジャパンホームシールド(東京都墨田区、斉藤武司社長・以下JHS)は、木造住宅用PCa(プレキャスト)基礎工法である「アイランドベース」の評定を2020年9月に日本建築センターに共同出願、21年1月に評定書を取得した。同製品はグランデージが開発した「クイックベース」を基本部材とし、地盤調査に基づく無駄のない設計方法による配列で製造と施工の省力化を実現した。住宅基礎の販売営業、設計・施工はJHSが、アイランドベースの基本部材となる「クイックベース」の製造、品質、協力工場の管理はグランデージが担当する。今後、全国のコンクリート製品メーカーや生コンメーカーを対象に、協力製造工場グループへの参加を募集する。

 

 

特集

高炉セメント

高炉セメントは製造過程でのCO2発生量が少なく、また、アルカリシリカ反応(ASR)対策としても有用である。とくに近年は大手ゼネコンを中心に低炭素型のセメント・コンクリートの開発・実用化が進んでおり、高炉セメントJISのC種適合品あるいはそれ以上に普通ポルトランドセメントの置換率を高めたものも使われるようになっている。土木学会コンクリート委員会は2018年9月に「高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートの施工指針」と「混和材を大量に使用したコンクリート構造物の設計・施工指針」の両指針を改訂し、それぞれコンクリートライブラリー151および152として発刊。2019年には「高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートの品質・性能評価に関する調査研究小委員会」(360委員会)発足し、混和材を大量に用いたコンクリートの特性について検討を進め活動を継続している。本特集では、最近の高炉セメントに関わる学協会の取り組みについて紹介するとともに、需給状況を含めて近年の高炉セメントや高炉スラグ関連の動向をまとめ、主要各社の竪型ミルも紹介する。

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.4.26]

 

20年度セメント国内需要、54年ぶりの4000万㌧割れ

セメント協会は22日、2020年度のセメント国内需要を前年度比5・6%減の3866万4千㌧となったようだと発表した。2年連続のマイナスで、1966年以来、54年ぶりに4000万㌧を割った。内需は19年度から低調が続いており、20年度も新型コロナウイルスの直接、間接的な影響や令和2年7月豪雨、2月の記録的な豪雪等の天候不順も響いて依然回復に至っていない。引き続き収束の時期が読めない新型コロナに起因する着工の延期や計画の見直し、民間設備投資の冷え込みなど需要の先行きは不透明だ。輸出は2年連続のプラスとなり、6年連続で1000万㌧台を確保。生産量は3・6%減の5604万6千㌧となり、2年連続で6000万㌧を下回った。

 

東京大学などの研究チーム、永久リサイクル可能なコンクリート

廃コンクリートと水、空気中のCO2のみを材料とするリサイクルコンクリートで、使用後には新たなコンクリートへと無限にリサイクルできる「カルシウムカーボネートコンクリート(CCC)」が誕生した。東京大学、清水建設、太平洋セメントなど産学8社の研究者・技術者らで構成する研究チームが世界で初めてCO2を原料とする完全リサイクル可能なコンクリートの基礎技術を開発。社会実装に向けて多くの課題があるが、2050年までにわが国の全コンクリート構造物の半数程度をCCC造に置換することを目指しており、これによって年間で2000万㌧のCO2排出量を削減するとともに、年間620万㌧のCO2を固定化し、カーボンネガティブを実現できるという。

 

20年度のパイル出荷、民需伸び悩み238万㌧

コンクリートパイル・ポール協会が集計した2020年度のコンクリートパイル出荷実績は、前年度比7・8%減の238万428㌧となった。3年連続のマイナス。ここ数年、パイル需要をけん引している物流施設・倉庫の需要は堅調だったものの、新型コロナの影響などでその他の民需が伸び悩んだ。官需も19年度並みか減少となった地区が多い。高支持力杭は6・4%減の189万2822㌧。パイル全体に占める割合は79・5%で19年度に比べて1・2ポイント増加した。21年度の出荷については、240万㌧と予測している。

 

特集

生コン技術の新潮流

新型コロナの影響が他産業に比べて限定的だったといわれる生コン業界だが、ここ1年以上にわたって技術や品質を巡る様々な催しが軒並み中止となる状況が続いている。生コン業界の技術関連分野において最大の催しである生コン技術大会も、今年4月に開催予定だった第21回が中止となっており、こうした動きが中長期的に生コン業界の技術水準の後退につながることを懸念する声もある。その一方で、生コン産業では近年、技術力の重要性が高まってきている。従来の水準での生コンの品質管理にとどまらず、脱炭素化やSDGs、生産性向上や働き方改革などに向けた配慮や取り組みを求める社会的要請は日に日に強まっており、生コン業界にも社会の持続可能性や生コン産業自体の持続可能性を確保するための積極的な取り組みが求められるようになってきている。本特集では、鶴田達哉全生連技術委員会委員長に生コン技術者が直面する課題や今後の活躍への期待などをお聞きした。併せて、主要生コン製造設備・試験機器・システムメーカーの関連製品・ソフト等を紹介する。

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.4.19]

 

セメント専業、22年春採用は若干増  

セメント専業10社の2022年春新卒採用は総合職で今春入社よりも若干増やす計画をしているところが多い。セメント新聞社が4月上旬時点の状況について調査した。昨年同期調査の計画に対して今春総合職新卒採用実績が少なかったメーカーが多いことも一因。新型コロナウイルス感染症収束の見通しが立たないなか、各社は引き続きウェブを活用した求人活動を進めている。

 

全生連と青年部協議会、人気ページをリニューアル

全生連(吉野友康会長)と全国生コン青年部協議会(西原武淳会長)は全a生連ホームページ内の子ども向け学習コンテンツ「生コンパーク」をリニューアルし、4月から公開を開始した。

 

ゼネコン各社、床版取替の生産性向上

ゼネコン各社は高速道路の大規模更新に伴う床版取替工事の増加を受けて、省力化や生産性向上につながる新工法の開発を進めている。超高強度繊維補強コンクリート(UFC)などの活用や床版の新たな継手構造開発のほか、床版架設機や設計支援システム、施工システムを導入して工事規制期間の短縮や耐久性向上などを図っている。

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.4.12]

 

生コン業界、工場集約化が一層加速  

地域を問わず、避けられない喫緊の課題に――。全生連がこのほど公表した2021年度の全国生コンクリート需要想定は統計を取り始めて以降、最低となる7450万㎥の見通し。こうした厳しい経営環境下で、生コン業界では全国的に生き残りをかけた集約化の動きがより一層加速している。各地区における一連の取り組み事例をまとめた。

 

宮松城南、再生骨材コンLのJIS取得し生コンと常時併用

宮松城南(東京都大田区、村松直人社長)の本社工場は2月8日付で再生骨材コンクリートL(JIS A5023)認証を取得し、同一バッチャープラントにおいてレディーミクストコンクリート(生コン)と再生骨材コンクリートLの両JIS品を常時併用する全国初の工場となった。東京湾岸地区での再生骨材コンのJIS外品や大臣認定品の出荷実績を背景に、21年度は普通コンや再生骨材コン大臣認定品の出荷と並行し、再生骨材コンを1万㎥規模出荷する計画だ。

 

ヤマウHDが中計策定、次のステージへ総力結集

ヤマウホールディングスは1日、2021年4月~24年3月を計画期間とする「中期経営計画Ⅵ」を策定したと発表した。基本方針は「『次のステージ』へ~FOR THE NEXT~ グループの総力を結集して」。前中計で得た基盤を足掛かりに、収益基盤のさらなる見直しと徹底的な強化の期間と位置付け、持続的な成長を支えて加速するためのグループシナジー発揮の土台を整備する。

 

特集

越智建設創立50周年

北海道を地盤に生コン、地盤補強、環境リサイクル事業を展開する越智建設(本社・苫小牧市、木村悟社長)は、1971年(昭和46年)4月に創業し、今年で創立50周年の節目の年を迎えた。同社は越智正紀氏(現オチ・ホールディングス相談役)が住宅工事業者として創業し、基礎工事・パイル製造販売によって発展。住宅用パイルのパイオニアとして北海道から本州へと事業を拡大する一方、道内では生コン事業を展開してきた。さらに環境リサイクル事業に乗り出し、第3の柱事業に成長している。現在、北海道から本州にかけて工場・営業所など60カ所の事業拠点を有し、従業員数250人を擁する有力企業となっている。コロナ過で、事業環境の変化に迅速に対応するためモバイルとIoTの活用などで業務効率化に取り組み、顧客満足度向上を目指し、一層の品質向上や製品開発に努めている。本特集は同社の木村悟社長と大宮昇専務、グループ会社である越智化成の飯坂一男会長の3人に、ここ10年間を中心に同社の50年の歴史を振り返っていただくとともに、今後を展望するため企画した。

 

--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

[2021.4.5]

 

三菱マテリアル、CO2回収・利用へ実証実験 

三菱マテリアルは3月26日、工場から排出される二酸化炭素を回収・利用する目的で九州工場黒崎地区(福岡県北九州市)において実証試験を開始すると発表した。同社はグループの工場から排出されるCO2を用いたCCU(capture and utilization)技術の開発を進めている。「今回の技術開発を通じて得られた成果を当社グループに展開しCO2排出量の削減を進めることで脱炭素社会の構築に貢献していく」

 

2月の全国生コン出荷は9%減

2月の全国生コンクリート出荷量(全生連調べ、員外社分推計含む)は603万3千㎥で、前年同月を8・9%と大幅に下回った。全国的に、現場の人手不足に加え新型コロナの影響もあって工事の進捗が遅れる傾向にあり、生コン出荷は低調が続いている。民需は360万5千㎥で8・9%減、官公需は242万8千㎥で9・0%減となり、総出荷、民需、官公需のいずれも4カ月連続のマイナスとなった。官公需と民需の構成比は40・2対59・8だった。

 

スパンクリートと東急建設、関東圏にPCa製品供給

スパンクリートコーポレーションと東急建設は3月25日、同日開催のそれぞれの取締役会でプレキャストコンクリート(PCa)製品の製造・販売を行う共同出資会社「岩瀬プレキャスト」の設立を決めたと発表した。両社の相互協力体制のもと、関東圏を中心にPCa製品の製造・販売事業を展開していく。3月26日に共同出資契約を締結しており、4月中に会社設立を行う予定となっている。

 

copyright © CEMENT SHIMBUN All rights reserved.